高圧ガス製造保安責任者
高圧ガス製造保安責任者とは
高圧ガスは、医療や工業などさまざまな産業に必要です。しかし、取り扱い方法を誤ると、大きな事故につながる危険性もある物質なので、高圧ガス保安法という法律により、資格などが定められています。高圧ガスに関する資格は4種類に分かれていて、高圧ガス製造保安責任者もその1つです。
高圧ガス製造保安責任者は、高圧ガス製造に関する事業所を保安管理する際に必要な資格の総称です。高圧ガスの製造には、高圧ガス製造保安責任者の配置を法律で義務付けています。
高圧ガス製造保安責任者は、化学責任者と機械責任者、冷凍機械責任者の3種類に分かれていて、それぞれ資格の内容や活用場面が異なります。
高圧ガス製造保安責任者が役に立つものづくりの仕事は?
高圧ガス製造保安責任者は、化学責任者と機械責任者、冷凍機械責任者に分かれていて、役立つ場面が異なる点に注目です。化学責任者は、石油化学コンビナート等高圧ガス製造事業所内で、製造に関する保安業務を担っています。つまり石油化学コンビナートやガススタンド、LPガスなどの製造工場で、役立つ資格です。また、化学責任者は甲種と乙種、丙種(液化石油ガス)、丙種(特別試験科目)の4種類に分かれていて、許可されている業務に違いがあります。
機械責任者は、基本的に化学責任者と同様に石油化学コンビナート等の高圧ガス製造事業所において保安業務を担っています。甲種と乙種に分かれていて、乙種に関しては機械設備関連の業務が多い傾向です。
冷凍機械責任者は、冷凍空調機器を設置している施設、倉庫、事務所、工場などに関する保安業務を行うことができます。第一種、第二種、第三種の3種類に分かれていて、第一種から大型設備、第二種は中型設備、第三種は小型冷凍設備機器に関する保安業務を遂行することが可能です。食品工場など冷凍設備の必要な場合には、冷凍機械責任者の資格取得も検討する必要があります。
高圧ガス製造保安責任者の難易度は?
高圧ガス製造保安責任者は、設備の種類によって必要な資格が変わります。化学責任者の合格率は40~60%程度で、それほど高い難易度という訳ではありません。機械責任者の合格率は、40%程度と化学責任者よりかは難しい場合もあります。
冷凍機械責任者は化学責任者と同様に40~60%台で、第一種の合格率60%台です。各問題集や解説書で試験対策したり、通信講座を利用したりすることで合格を目指すことはできます。ただし、試験科目は複数あるため、余裕を持った対策期間を確保するのも大切です。
高圧ガス製造保安責任者の取得方法は?
高圧ガス製造保安責任者は、国家試験に合格することで免状交付を受けることができます。また、化学責任者と機械責任者、冷凍機械責任者の3種類のうち、どれを受験するか事前に選択しておく必要があります。
試験の受付は、各冷凍教育検査事務所などで対応しています。なお、一部試験科目の免除を受ける場合には、高圧ガス保安協会にて指定の講習を受講します。講習会は、1日7時間×3日間の日程なので、事前に予定を確認しておきましょう。
取材協力・監修者:三陽工業株式会社
「人の無限の可能性」を原動力に、日本のものづくりの現場を元気にする
三陽工業株式会社は、1980年・昭和55年に明石市にて設立以来、ニッポンのものづくり産業の中で事業を推進し続け、現在では全国35の拠点をベースに事業を展開している企業です。
「人の無限の可能性」という言葉を胸に、働く社員一人ひとりの中に秘めている可能性を「三陽工業という働き方」で引き出し、日本のものづくりに貢献し続けてきました。頑張る人が報われるという当たり前の状況を作り出すため、さまざまな環境を整備している点が社員からも好評を得ています。
役職・部署を希望してプレゼンを行うことで希望が叶うチャンスを与えられる「立候補制度」や、さまざまな種類の表彰制度など、社員一人ひとりの頑張りが必ず形になる環境の整備に力を入れています。