造船技術者
日本と世界の海運を技術と情熱で支える造船技術者。このページでは造船技術者の仕事内容や年収、将来性、造船技術者になる方法について紹介していきます。
取材協力:三陽工業株式会社
「ニッポンのものづくりにわたしたちの力を」
- 三陽工業社員インタビュー
日本の工業界を代表する数多の企業に優秀な正社員エンジニアを派遣させている三陽工業株式会社に取材・監修協力を得ました。「ニッポンのものづくりにわたしたちの力を」をスローガンに掲げる同社での、ものづくりの楽しさや喜び、やりがい、誇り…、そして今後の展望を語っていただきました。
造船技術者の仕事内容
造船技術者とは文字通り造船に携わる技術者のことで、漁船、客船、タンカーなど案件ごとにプロジェクトを組んで船の建造作業を進めます。目的・ニーズを考慮し精緻に作成された製図を基に、設計、製造、管理と各部門が緊密かつ組織的に連携をとる様は、想像するだけでもロマンを感じますね。
業務内容は多岐にわたります。クライアントとの打ち合わせに始まり、素材の測量、部品の組み立て、塗装、検査だけでなく、製造工程の監督・管理も造船技術者の仕事です。単に船を建造するだけに留まらず、高性能かつ堅牢な船を造ることによって、海における日本と世界の物流、ひいては日本・世界経済を支えることにもなる重要な役割を担っています。
日本の造船会社は高いシェア率とプレゼンスを誇った時期もあり、2006年の建造量では「世界の1/3」を占めるなど実績と技術力が高く評価されていました。その中心となる製造現場で活躍してきたのが造船技術者たちです。
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働き方や仕事内容について詳しく
年収
造船技術者の平均年収は約398万円で日本の平均年収と比較すると低い傾向がありますが、全体の給与幅は301~830万円と広く、勤務先の会社の規模、担当する部門、役職、本人の経験、スキル、年齢などによって差が出ます。統計的な算出では正確な年収は分からないので、年収を知りたい場合は会社ごと、求人ごとに見ていく必要があるでしょう。
将来性
隆盛期に比べ日本の造船業は衰退傾向にあり、世界のシェア争いにおける存在感も低下しているため、日本の造船技術の将来性は必ずしも明るいとは言えません。大手の造船ドッグも年々閉鎖が相次ぎ規模は縮小しています。
衰退傾向にあるとはいえ、造船市場における日本の世界シェアは依然として第3位(2017年12月時点)であり、造船への需要と技術者へのニーズも減少してはいるもののなくなったわけではありません。とりわけ製造部門においてはロボットの導入が図られているとはいえ、細かい部分ではまだまだ人手による作業が必要です。
造船技術者になるには
造船技術者になるための特別な資格や免許はないため、船を造ることに興味がある人なら誰でも挑戦する機会が得られます。造船技術者を目指す人たちの一般的なルートは高校卒業後、造船系の大学や専門学校に進み、船舶工学、海洋システム、電気、機械工学などを勉強し造船会社に就職するというもの。実践的なスキルは実務経験を通し重ねていきます。
まとめ
造船技術者は船の建造に従事する技術者で、素材の調達から、設計、組立、塗装、検査、監督、管理まで業務内容は多岐にわたります。
日本の造船会社は世界市場でシェアを落としており衰退傾向にありますが、海運や物流、船そのものへの需要は依然としてあり、製造現場ではまだまだ技術者が必要です。造船技術者への就職や転職を考える場合、関連資格を取得するなど他者との差別化が図れる知識や技術を持ち、求人に対していかにアピールできるかがポイントになるでしょう。
取材協力・監修者:三陽工業株式会社
「人の無限の可能性」を原動力に、日本のものづくりの現場を元気にする
三陽工業株式会社は、1980年・昭和55年に明石市にて設立以来、ニッポンのものづくり産業の中で事業を推進し続け、現在では全国35の拠点をベースに事業を展開している企業です。
「人の無限の可能性」という言葉を胸に、働く社員一人ひとりの中に秘めている可能性を「三陽工業という働き方」で引き出し、日本のものづくりに貢献し続けてきました。頑張る人が報われるという当たり前の状況を作り出すため、さまざまな環境を整備している点が社員からも好評を得ています。
役職・部署を希望してプレゼンを行うことで希望が叶うチャンスを与えられる「立候補制度」や、さまざまな種類の表彰制度など、社員一人ひとりの頑張りが必ず形になる環境の整備に力を入れています。