日本が誇るものづくりの仕事特集

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保全・メンテナンス作業

保全・メンテナンスの仕事とは

保全・メンテナンス作業は、いずれも工場や施設などで稼働している機械やシステムの整備に関わる仕事です。

機械を使って製品を生産する工場や施設では、機械に異常があると生産ラインがストップしてしまいます。保全・メンテナンス作業を行う人は、機械やシステムが正常な状態を維持できるよう、不備や故障がないか点検し、もし異常が見つかれば、すぐに修理を行います。

保全・メンテナンス作業の仕事内容

保全の仕事

保全の仕事とは、長く安全に工場の機械設備を使い続けられるよう、点検や修理を行うことです。保全には、日頃から点検を行う予防保全と、異常が起きた際に原因を特定し、故障を直す事後保全の2種類があります。

保全を怠ると、作業工程に遅れが生じて納期が遅れたり、その結果、得意先などに製品が届かなかったりする事態に陥る可能性があります。保全は保守とも呼ばれることがありますが、保全には問題を予防する意味合いが、保守には、問題が起きた後の状況を元通りにする意味合いがあります。

メンテナンスの仕事

工場のメンテナンス業務とは、工場内の設備や機械を動かすために、あらかじめ決められた項目について、定期的に設備の点検や整備、修理を行うことです。

工場の機械設備を最大限活用するには、メンテナンスを定期的に行い、故障などにより生産作業を遅らせることなく動かす必要があります。もし故障すれば、経済的に打撃を受けるだけでなく、従業員を危険にさらすような事故につながる可能性もあります。このようなことから、機械の故障を防ぐ設備点検や、故障した場合に迅速にメンテナンス業務を行うことは、工場の仕事を円滑に進めるために重要な業務と言えます。

保全・メンテナンス作業員の年収

保全・メンテナンス作業員の平均年収は、約423万円で、日本の平均年収と比較すると低い傾向にあります。全体の給与幅は296万円~743万円と比較的広いため、勤務先や経験、求められるスキルによっても差があると見受けられます。派遣社員の平均時給は1,495円、アルバイト・パートの平均時給は1,000円です。

保全・メンテナンス作業の仕事で有利になる資格

保全・メンテナンス作業は、未経験からでもできますが、国家資格である「機械保全技能士」の資格を取得しておくと、昇格や昇進などにも有利に働きます。

機械保全技能士とは

工場の機械や設備の保全に必要な知識と技術を対象に実施される検定試験である「機械保全技能検定」に合格すると、名乗ることができる資格です。この検定は、国家技能検定の128職種のうち、「機械保全」にかかる国家試験で、機械系保全作業・電気系保全作業・設備診断作業の3つの選択作業があり、それぞれ、特級・1級・2級・3級・基礎級の等級に分かれています。

機械保全技能士の等級

特級・・・管理職が対象です。保全分野における監督者の技術評価として役立てる傾向があります。

1級・・・製造部門や保全部門のリーダーが対象になります。技術評価を確認するために用いられることが多いです。

2級・・・新入社員から中堅社員のオペレーターや保全作業者が対象です。教育の成果を確認する他、評価に用いられることもあります。

3級・・・学生や新入社員が対象です。高校生や新入社員の教育の成果を確認するために用いられる傾向があります。

機械保全技能士の受験資格

機械保全技能検定には受験資格が設けられており、級ごとに受験に必要な機械保全に関する実務経験年数が異なります。

特級・・・1級合格後5年以上の実務経験

1級・・・7年以上の実務経験

2級・・・2年以上の実務経験

3級以下・・・実務経験不要

なお、1級と2級の受験資格は、工業高校や大学・短大の工学部の卒業、職業訓練の修了など、学歴などにより短縮できます。

機械保全技能士の試験内容

いずれの級も学科試験と実技試験が実施されます。学科試験はいずれもマークシート方式です。

特級学科試験

特級実技試験

計画立案等作業試験(マークシート方式)

1級・2級学科試験

<選択科目>

1級・2級実技試験

3級学科試験

<選択科目>

3級実技試験

機械保全技能士の勉強方法

主に、過去に出題された試験問題集を解きましょう。試験では、過去に出題された問題と類似する問題がよく出題されます。過去の問題と正解は、公益社団法人日本プラントメンテナンス協会のサイトから見ることができます。

機械保全技能士の資格取得におすすめの人

保全・メンテナンスの仕事に携わっている方の他、他の業種から保全・メンテナンスの仕事に転職を検討している方にもおすすめです。

機械保全技能士の資格取得のメリット

機械保全技能士を名乗ることが可能になり、名刺に記載することもできます。この資格を持っていれば、機械保全に関する技能や知識を習得していることを客観的に証明できます。

待遇の面においても、企業によっては資格手当が支給されたり、昇給や昇進に有利になるなど、キャリアアップにも役に立ちます。さらに、機械保全技能士の有資格者は、製造業でのニーズが高く、転職に有利になる可能性もあります。

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