「ものづくり」と「つくりもの」。似たような言葉なのに、どうしてこうも印象が違うのでしょう。ものづくりには人の手のぬくもりを感じるけれど、つくりものにはそれがない。ぬくもりを感じる、ものづくり。きっとここには、働く人たちの誇りがあるのでしょう。「もの」「人」「仕事」の3つの視点から、日本が誇る「ものづくり」の仕事を特集しました。
取材協力・監修者:三陽工業株式会社
日本のものづくりの現場の「声」をお届けします
ものづくり大国日本が誇る「製造業」に焦点を当てて、つくられている「もの」とその「仕事」の2つの観点から、現場の「人」の声をお届けします。インタビュー記事を作成するにあたり、日本の工業界を代表する数多の企業に優秀な正社員エンジニアを派遣させている三陽工業株式会社にご協力をいただきました。
ものづくりの仕事を
種類別に見る
つくられている「もの」を出発点に、そこで働く「人」と「仕事」に焦点を当てていきます。
そこにはどんな誇りとやりがいがあるのでしょうか?三陽工業で働く社員たちの声をお届けします。
パイロットじゃなくても、
飛行機は飛ばせる
- 飛行機AIRPLANE
- 世界中の人々を何マイルも遠く離れた異国の地へと運ぶ飛行機。人と国を繫ぐ文化の懸け橋としての役割を持った飛行機ですが、安心して利用できる背景には機体に不具合がないかを確認して事故を未然に防いでいる存在がいます。日々飛行機の重要なパネル検査に従事している川本祐司さん(仮名)に、仕事のやりがいや魅力についてお聞きしました。
乗り鉄でも、音鉄でも、
味わえない「味」がある。
- 電車TRAIN
- 通勤や通学など日々の暮らしの移動に欠かせない電車。線路が続く限りどこまでも運んでくれる電車や新幹線などの安全を支えているのがブレーキ部品です。そんな鉄道用ブレーキ部品の製造に従事している竹下圭介さん(仮名)・47歳。自らの仕事に対して「やりがい100 %」だと答える竹下さんに、具体的なやりがいや魅力についてお聞きしました。
22世紀型ネコ型ロボットは、
21世紀に完成するかもしれない。
- ロボットROBOT
- かつては遠い未来の象徴的な存在だったロボットも、今では産業用ロボットや介護ロボットなどの登場で、どんどん身近な存在になりつつあります。産業や暮らしを発展させる無限の可能性を秘めたロボット。塗装用ロボットの組立作業を通して仲間の大切さを感じている手塚憲司さん(仮名)に仕事のやりがいや魅力について詳しくお聞きしました。
道路を見渡せば、
息子たちがそこにいる。
- 車CAR
- 今では日々の生活に欠かせないほど暮らしに密着した乗り物である車。自動ブレーキをはじめ、自動運転の開発など各メーカーの最先端技術やこだわりが集結しており、技術の発展が目まぐるしい乗り物でもあります。1日に200台を超える高級車の内装品の製造に携わっている中尾幸弘さん(仮名)に、車を作る仕事のやりがいや魅力についてお聞きしました。
エンジン音が、
愛しく感じる。
- バイクBIKE
- 車や電車など他の乗り物では味わえない、自然と一体化するような爽快感で愛好家の多いバイク。バイク部品の研磨作業を通して発展した三陽工業で、バイク部品の金属加工に従事している高城康二さん(仮名)。未経験スタートから1人で仕事を任せられるまでに成長した高城さんに、バイクを作る仕事のやりがいや魅力についてお聞きしました。
日本のパイプラインは、
船が支えている
- 船SHIP
- ゆったりと海の旅を楽しむ「大人の旅行」として人気のクルーズ客船。巡視船や貨物船など大型船の船体の構造やフォルムや迫力に魅了されるファンも多くいます。そんな船のエンジン向け部品のレーザー加工に従事する青柳義宏さん(仮名)。介護職からものづくりの世界に飛び込んだ青柳さんに船を作る仕事のやりがいや魅力についてお聞きしました。
乗りもの図鑑が、
自分の作品集に。
- 重機HEAVY EQUIPMENT
- パワーショベルやクレーン車をはじめ、ブルドーザーなど働く車として建設現場で活躍する重機。そんな重機の製造は都市開発やインフラ整備などを支える社会貢献度の高い仕事でもあります。建設機械の部品の溶解作業や加工業に従事する石村賢太郎さん(仮名)と浅岡耕司さん(仮名)さんに、重機を作る仕事のやりがいや魅力についてお聞きしました。
空を見上げれば、
仕事の成果が目に映る
- ガスタービンGAS TERBINE
- ほとんどの航空機で動力源として搭載され、空の旅を支えているガスタービン。そのほかにもポンプ・コンプレッサ駆動や発電機駆動など幅広い場で活躍しています。そんなガスタービンの製造を通して、子どもの頃から憧れていたものづくりの仕事に就く夢を叶えた前田直記さん(仮名)に仕事のやりがいや魅力についてお聞きしました。
見えない努力が、
世界をアップデートさせる。
- 精密機器PRECISION EQUIPMENT
- パソコンやスマートフォンをはじめ、医療や研究現場で用いられるなど便利な暮らしや多くの人命を守っている精密機械。複雑な構造から、製造や加工には高度な技術力が求められます。多くの車で採用されているCVT(無断変速機)の製造に携わっている山中貴志さん(仮名)に、精密機械を作る仕事のやりがいや魅力についてお聞きしました。
ものづくりの
仕事内容を見る
ものづくりの仕事における「作業の種類」を出発点に、そこで作られている「もの」と、そこで働く「人」に焦点を当てていきます。
改めて、そこにはどんな誇りとやりがいがあるのでしょうか?三陽工業で働く社員たちの声をお届けします。
プレス(鍛造)
日本のものづくりを支える最先端の技術力
プレス(鍛造)とは、金属の型にセットされた材料をプレス機で圧力を加えることで形を変える加工技術の1つです。車のドアやボンネットをはじめ、バイクのサスペンション、飛行機の胴体や部品などを作る際に用いられています。多くの製品の形状がプレス加工によって製造されており、特に日本のプレス加工技術は世界でも最先端と評価されるほど高い技術力を誇っています。日本のものづくりを支えている重要な仕事です。
鋳造
溶解した金属で「安全」を形に
鋳造とは、溶解した金属を型に流し込んで部品や製品を製造する加工技術の1つです。車や電車のモーターやエンジン、ブレーキ部品をはじめ、建設現場で用いられる重機の油圧部品などの製造に用いられています。ブレーキ部品の鋳造を通して車や電車を利用する大勢の人の安全や命を守るほか、建設機械の心臓部とも言える油圧部品を製造することで都市の開発やインフラ整備といった社会貢献ができる仕事です。
機械加工
幅広い知識から最適な加工を選択
機械加工とは、機械を用いて設計や製図などに基づいた形状の部品を製造する仕事です。機械加工で用いられる加工法は多岐に渡り、部品の形状や材質によって加工手順を変えたり多様な機械の使用法を押さえたりする必要があります。そのため、製品の製造に必要な幅広い知識が求められるのが特徴。機械加工で作られるものには車の快適な走行の核となるCVT(無断変速機)をはじめ、船舶向けオイルポンプ、重機に用いられる油圧バルブなどがあげられます。
部品検査
製造された部品に安心と信頼をプラス
部品検査とは、工場で製造された部品の安全性や品質を確認する仕事です。事故やクレームへとつながる欠陥や不具合などの見落としがないかを確認する重大な役割を担っています。例えば飛行機の部品検査の場合、検査で異常を発見できなければ大勢の利用客の人命や安全な飛行に影響を及ぼしかねません。車や重機の部品検査であっても事故やリコールにつながる可能性があるため、丁寧かつ的確な検査が求められます。
組み立て
製品が形になる瞬間に立ち会えるのが魅力
組み立ての仕事では、決められた図面に合わせて機械の部品の組み立てや組み付けなどを行います。組み立ての仕事で作られるものには車といった身近なものから、重機、飛行機などがあります。実際に部品を組み立てることで製品が形になる瞬間に立ち会えるため、ものづくりの楽しさを実感しやすい仕事です。そのほかにも、組み立てを通して製品に使われている部品や機械の構造を把握できる魅力もあります。
研磨
金属製品の完成度を左右する重要な工程
研磨とは、製品を削る研削(けんさく)と表面に光沢を出す琢磨(たくま)という2つの作業を同時に行いながら製品の表面をキレイに仕上げていく仕事です。金属製品には欠かせない加工技術であり、車をはじめ、飛行機、精密機械など多くの製品に研磨が施されています。製品の見栄えを良くして完成度を高めるのはもちろん、製品や部品の凸凹を削ることで安全性や使い勝手の向上にも貢献しています。
検品
安心して市場に送り出す出荷前の最終確認
検品の仕事では、工場で製造された製品の表面にキズやヘコミ、作動の不具合といった欠陥がないかを出荷前に確認します。検品で確認するものには工場で組み立て・加工された車の車体やパーツ、バイクの本体や部品、精密機械など多岐に渡り、目視によるチェックをはじめ、重量測定、動作確認などを実施。検品時の見落としがクレームや事故につながる可能性があるため、出荷前の最終工程を担う大切な仕事です。
梱包
製品や部品ごとの適切な梱包が肝心
梱包とは、出荷される製品や部品をダンボール、木製、スチール製などの梱包材に詰めて配送できる状態にする仕事です。梱包で関わるものには自動車部品をはじめ、精密機械、重機部品などがあり、特に繊細でデリケートな精密機械では製品ごとに耐衝撃性や耐湿性などに考慮した適切な梱包材や緩衝材の使用が求められます。マニュアルが用意されているので専門知識や経験のない初心者でも、ものづくりの現場に携わりやすいのが魅力です。
配送
ものづくりの要となる部品や材料を現場へ
配送とは、倉庫からラインへの部品補充をはじめ、届いた部品を倉庫に入庫する仕事です。なかにはフォークリフトと呼ばれる特殊自動車を操作して、荷物の運搬や積み下ろし、仕分けなどを行う作業もあります。車をはじめ、精密機械や重機などの製造に必要な部品を倉庫から正確にピックアップして配送する必要があり、材料や部品の配送を通してものづくりの現場を支える重要な役割を担っています。
ものづくりの仕事への転職FAQ
ものづくりの仕事(工業・製造業)に興味はあるけれど「未経験でも採用される?」「収入は安定してる?」などの疑問や不安で、転職に一歩踏み出せない人も多いでしょう。そこで、転職する際に抱きやすい疑問にまとめてお答えします。
- Question
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未経験でも大丈夫?
A.三陽工業では経験の有無ではなく「ものづくりを楽しめる」かどうかを重視するため、未経験でも問題ありません。入社後は研修制度を設けて、安心して現場に入るための地盤作りをサポートします。
- Question
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年収はどれくらい?
A.三陽工業の場合、入社1~2年目の20~30代社員の年収は400万円前後。年齢に関係なく個々人の頑張りや実績を給料に反映するため、20代で年収が400万を超える社員もいます。基本給が安定しているので趣味や家族との時間を大切にした働き方も可能です。
- Question
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面接はどう
すればいい?A.面接では面接官に素直な気持ちをぶつけてください。偽りの自分のまま採用されたとしても、理想とする働き方と会社の業務にズレが生じる恐れがあります。三陽工業の定着率92%という高い数字も、応募者との間で齟齬が生じないように面接で時間をかけて会社や業務内容について説明している結果だと自負しています。
- Question
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志望理由・志望動機は
どう書けばいい?A.三陽工業ではものづくりの仕事を好きになれるか、楽しんで取り組めるかを重要視しているため、志望理由や動機においても仕事に対するやる気や情熱が感じられる人材を求めています。なりたいポストに立候補できる制度も設けているので、やる気や情熱で自ら道を切り開いていきそうな存在は目を惹きますね。
- Question
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仕事のやりがい・
楽しさとは?A.現場スタッフの声を聞いたところ、「自分が検査した飛行機が実際に空を飛んでいる姿に誇らしさを感じる」「供給した部品が組み立てられて形になる瞬間に達成感を覚える」「1人にしかできない仕事のスキルが身に付いた」など、ものづくりの仕事ならではのやりがいや楽しさ、誇らしさを感じているようです。
- Question
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女性でもできる?
A.ものづくりの仕事(工業・製造業)は女性でも活躍できます。男社会や力仕事というイメージを持たれがちですが、実際には女性ならではの視点や配慮が活かせる仕事もあります。また、シフト制の導入で勤務時間に融通が利きやすい工場も多いため、子育てや介護などで時間に制約のある女性にも最適です。
- Question
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転職理由として多いものは?
「手に職をつけたい」「一生ものの技術や資格を身につけたい」と考えてものづくりの世界へ転職を考える人が多いようです。ものづくりの仕事は女性にもおすすめ。現場で役立つ技術や資格を身につけておくことにより、出産や育児で一時的に仕事をお休みしたとしても社会への復帰がスムーズになります。
人々の暮らしを支える「ものづくり」の仕事
このページでは、「ものづくりの仕事」をテーマとして、そこで働く人と仕事の内容に焦点を当てて紹介してきました。 これまで紹介してきたように、ものづくりの仕事の中には、プレスや鋳造、部品検査、組み立て、検品などさまざまな種類があり、それぞれの現場で多くの人が働いています。そして、ものづくりの仕事を細かく見ていくと、飛行機のパネルや電車や新幹線のブレーキ部品、自動車の内装部品などのパーツなど、私たちの生活には「ものづくり」の仕事が大きく関わっていることがわかります。
すなわち、ものづくりの仕事は人々の暮らしを支える仕事であるということ。自分の仕事が形に残り、誰かの役に立っていると実感できるのは、ものづくりの仕事ならではといえるでしょう。やりがいと魅力に溢れた「ものづくり」の仕事の世界に、ぜひ飛び込んでみてはいかがでしょうか。
ものづくりの仕事(工業・製造業)を業種別に見る
「ものづくり」と一言で言うのは簡単ですが、世の中には無数の「ものづくり」の仕事があります。自動車組立工や家具製造工だけではなく、歯科技工士や義肢装具士などの医療系人材もまた、同じ「ものづくり」という枠組みの中に入れることができるでしょう。
ここでは、「ものづくり」の仕事として分類される様々な業種・職種をピックアップ。それぞれの年収やなるための方法、良い口コミ、悪い口コミなどをまとめました。
袋物製造工
- ■仕事内容は?
- 袋物製造工とは、バッグや財布、名刺入れなどの、いわゆる袋物(ふくろもの)を加工・製造する職人のこと。天然皮革や合成皮革、布などを用い、用意された型に従って正確に袋物を作ります。
- ■袋物製造工になるには?必要な資格は?
- 袋物を作る会社に就職し、現場で先輩たちに技術を学びながら袋物製造工になります。特別な資格は必要ありませんが、一人前になるまでには数年の修行を要します。
- ■年収はどのくらい?
- 年収は200万円前後と言われています。
- ■マニュアル通りに作ることが好きな方におすすめ
- 袋物の製造には、あらかじめ決まった型があることが大半です。そのため、マニュアル通りに作ることが好きな方におすすめできる職種です。ただし、工房オリジナルの袋物を作る場合には、色や柄などの美的センス・知識も求められるでしょう。
カメラ組立工
- ■仕事内容は?
- カメラ組立工とは、文字通り、カメラを組み立てる職人のこと。高級機で2,500点にもなるという精密部品を、決まった手順によって正確に組み立ててカメラを作ります。
- ■カメラ組立工になるには?必要な資格は?
- カメラの組立を行っている会社に就職し、先輩に指導してもらいながら技術を養成していきます。資格は必要ありませんが、カメラ組立工養成スクールなどで学んだ方や、光学機器組立作業技能検定に合格した方は、就職に有利になることでしょう。
- ■年収はどのくらい?
- 平均年収は300万円前後と推定されます。アルバイトの場合には、時給1,200円ほどになるでしょう。
- ■集中力・忍耐力のある方におすすめ
- カメラ組立工は、ミリ単位未満の精密部品も多く取り扱います。組立の工程では、慎重に仕事を進めていく集中力や忍耐力が欠かせません。手先が器用なことも、カメラ組立工に向いている一要素になるでしょう。
時計技術者
- ■仕事内容は?
- 時計技術者とは、時計のオーバーホール(分解・清掃・再組立)、リューズやボタンなどの部品交換と修理、電池交換・ベルト交換などを行う職人です。
- ■時計技術者になるには?必要な資格は?
- 一般的には、時計技術関連の専門学校などで学んだ後で、時計技術者として就職します。事前に時計修理技能士(国家資格)を取得しておけば、就職に有利になるでしょう。
- ■年収はどのくらい?
- 年収は300万円ほどのようです。時計店を開業し、高級時計のオーバーホールで信頼を集めれば、年収が大幅に上がる可能性もあるでしょう。
- ■集中力・忍耐力のある方におすすめ
- 正確に時間を刻むための精密部品を取り扱う仕事なので、集中力と忍耐力は不可欠な要素です。手先の器用さも大事なポイントでしょう。
フォークリフト作業
- ■仕事内容は?
- フォークリフト作業とは、倉庫や工場などで重い荷物をフォークリフトで運搬する仕事のこと。倉庫内の作業はもとより、トラックと倉庫・工場との間を一日に何度も往復することがあります。
- ■フォークリフト作業になるには?必要な資格は?
- 1t未満のフォークリフトを運転する場合には、フォークリフト運転業務に関わる特別教育を受講する必要があります。また、1t以上のフォークリフトを運転する場合には、フォークリフト運転技工講習修了証(国家資格)を取得しなければなりません。
- ■年収はどのくらい?
- 正社員のフォークリフト作業員の場合、平均年収は340万円弱と言われています。ただし、勤務先や経験年数、スキルの高低により年収は大きく異なるようです。
- ■整理整頓が得意な方におすすめ
- フォークリフト作業とは、いわば荷物の整理整頓です。普段から部屋や机の整理整頓が得意な方には、フォークリフト作業は天職のような仕事です。また、作業には危険を伴うことから、落ち着いて安全運転できる慎重さも必要な適性になるでしょう。
玉掛け・クレーン作業
- ■仕事内容は?
- 玉掛けとは、クレーンのフックに荷物を掛けたり外したりする仕事のこと。クレーン作業とは、クレーンを操縦して荷物を所定の位置へと移動させる仕事のことです。
- ■玉掛け・クレーン作業になるには?必要な資格は?
- 玉掛け技能講習やクレーン運転士(両方とも国家資格)の資格を取得し、人材を募集している会社に就職します。就職してから会社が資格取得を支援してくれる場合もあります。
- ■年収はどのくらい?
- 玉掛け作業員の年収は、男性が430万円弱で女性が380万円弱。クレーン作業員の年収は、男性が約460万円で女性が約450万円となっています。
- ■安全な作業を心掛けられる方におすすめ
- 玉掛け作業にもクレーン作業にも、常に危険が伴います。現場で事故が発生しないよう、周囲の作業員の動きに配慮するなどの慎重かつ安全な作業を心掛けられる方におすすめです。
織布運転工
- ■仕事内容は?
- 糸を2方向から交差させる要領で作る布のことを「織物」と言いますが、この「織物」を機械操作で作り上げる職人が織布運転工です。
- ■織布運転工になるには?必要な資格は?
- 織布製造を行っている会社に就職し、現場経験を通じて織布運転工として一人立ちを目指します。
- ■年収はどのくらい?
- 令和2年度の賃金構造基本統計調査によると、織布運転工の平均演習は273.3万円ほど。高級ブランドの製品などを手掛ける会社では、平均を超える年収となる可能性があります。
- ■注意力が高い方におすすめ
- 糸ムラがなく、わずかな糸の張り具合にも配慮しながら作業をするため、高い注意力を持つ方におすすめの仕事です。完成品全体を俯瞰する観察力も適性の一つになるでしょう。
家電修理工
- ■仕事内容は?
- 家電修理工とは、冷蔵庫や洗濯機、テレビなどの家電の故障を修理する職人のこと。故障した家電がある家庭に赴いて修理することもあれば、修理センターなどに配送された家電を修理することもあります。
- ■家電修理工になるには?必要な資格は?
- 家電修理を取り扱う会社に就職し、仕事を通じて少しずつ修理技術を身につけていきます。特別な資格は必要ありませんが、電気・機械分野の学校で学んだ方は就職に有利になるでしょう。
- ■年収はどのくらい?
- 年収は320~400万円ほどと言われています。勤務先やスキルに応じて年収は異なるでしょう。独立し、企業から業務委託される形になれば、より高い年収が期待できます。
- ■機械好きな方におすすめ
- 特に男性の中には、無条件で機械が大好きな方も少なくありません。そのような方にとって、家電修理工は天職となるでしょう。お客さんの目の前で修理することもあるため、人に感謝される仕事に就きたい方にも向いています。
乳製品製造工
- ■仕事内容は?
- 乳製品製造工の仕事は、牛乳に関連する製品の加工・製造を行うこと。飲用牛乳を加熱殺菌して包装したり、ヨーグルトやチーズなどの乳製品を加工・製造したりする仕事です。
- ■乳製品製造工になるには?必要な資格は?
- 乳製品を製造する会社に就職し、OJTを通じて技能を身につけていく形になります。特別な資格は必要ありませんが、公害防止管理者や危険物取扱者、一般計量士、衛生管理者などの資格があれば、就職に有利になることでしょう。
- ■年収はどのくらい?
- 平均年収は335万円ほどと言われています。勤務する会社の給与規定や年齢、勤続年数などにより年収は変わります。
- ■真面目でコツコツ型の方におすすめ
- 乳製品の加工には地道な作業が求められます。真面目でコツコツ型の性格の方に合っている仕事と言えるでしょう。食品を取り扱う仕事である以上、衛生面への意識が高い方にも適性があります。
歯科技工士
- ■仕事内容は?
- 歯科治療における詰め物や被せ物、インプラントの上部構造など、患者それぞれの歯型に合わせた義歯を作る仕事です。
- ■歯科技工士になるには?必要な資格は?
- 大学や歯科技工士養成学校で専門知識と技術を学び、歯科技工士国家試験に合格して歯科技工所や歯科医院などに就職すれば、歯科技工士になることができます。
- ■年収はどのくらい?
- 平均年収は約400万円と言われています。経験や技術力に応じ、年収は変わります。独立して歯科技工所を設立すれば、より高い年収が期待できます。
- ■細かい作業が得意な方におすすめ
- 患者の歯型に合わせて正確に義歯を作り上げていく仕事なので、細かい作業を正確にこなしていける方に向いている仕事と言えるでしょう。
左官工
- ■仕事内容は?
- コテを使い、漆喰や珪藻土などの素材を壁や床に塗る職人が左官工です。和風建築はもとより、洋風建築でも活躍の場があります。
- ■左官工になるには?必要な資格は?
- 左官業を営む工務店等に就職し、現場経験を積みながら一人前の左官工を目指すルートが一般的です。現場経験を積みながら、国家資格「左官技能士」の資格を取得を目指す人もいます。
- ■年収はどのくらい?
- 一般的な左官工の年収は300万円台後半と言われていますが、腕の良い左官工になると、年収600万円を超える例も少なくありません。技術力や経験が給与に直結する仕事です。
- ■技術向上の努力を惜しまない職人肌の方におすすめ
- 左官工の技術力の違いは素人にも一目瞭然です。職人肌で腕の良い左官工は、多くの建築会社から信頼されることでしょう。技術向上のための努力を惜しまない職人肌の方におすすめの仕事です。
染色工
- ■仕事内容は?
- 染色工とは、糸や布の生地などに色を付けていく職人のこと。近年では、手作業ではなくコンピュータ制御による染色加工を行う形が主流ですが、仕上がりの最終チェックなどの要所においては、経験豊富な染色工の目が必要となります。
- ■染色工になるには?必要な資格は?
- 染色を専門的に行っている会社に就職し、先輩などから指導を受けながら、少しずつ染色工としての技術を高めていきます。特別な資格は必要ありません。
- ■年収はどのくらい?
- 年収は320万円前後と言われています。やや低めの印象がありますが、残業がほとんどない職種と言われているため、その点も考慮して年収の高低を判断したほうが良いでしょう。
- ■細やかな観察力がある方におすすめ
- 同じ繊維に同じような加工を行っても、繊維の微妙な状態の違いによって、染色の仕上がりが異なります。繊維の状態や染色具合の違いを見極められる細やかな観察力のある方には、染色工の仕事が向いているでしょう。
義肢装具士
- ■仕事内容は?
- 事故や病気で手足を失った方、手足に機能障害が残った方などのため、義肢装具を作る仕事です。患者一人ひとりに必要とされる義肢装具は異なるため、製作するためには職人的な技術力が必要です。
- ■義肢装具士になるには?必要な資格は?
- 義肢装具士の養成学校で学び、国家試験に合格して就職すれば、義肢装具士として活躍することができます。
- ■年収はどのくらい?
- 年収は約300~400万円ほどが平均的です。技術力を磨いて医療機関から信頼される義肢装具士になれば、より高い年収を目指すことも可能でしょう。
- ■献身的な性格の方におすすめ
- 義肢装具は、患者の体の一部のようなものです。患者がよりよい生活を送れるようになることが何よりの喜び、と感じられる献身的な性格の方に向いている仕事と言えるでしょう。
製薬工
- ■仕事内容は?
- 様々な薬剤の原料を加工して製品化する職種が製薬工。製薬のほとんどの工程はオートメーション化されているので、装置の正常な運転を確認することや品質管理などが製薬工の実質的な仕事になるでしょう。
- ■製薬工になるには?必要な資格は?
- 製薬会社に就職し、現場で仕事を学びながら製薬工を目指します。特別な資格は必要ありませんが、化学・工学系の一定の知識がある方は、就職に有利になるでしょう。
- ■年収はどのくらい?
- 年収は400~500万円程度と言われています。特殊なケースを除き残業がほとんどない職種であることを考えると、給与は比較的高めと言えるかもしれません。
- ■集中力と倫理観の高い方におすすめ
- 人の健康や命に関わる製品を作る仕事である以上、最大限の集中力で仕事をできる方におすすめです。加えて、人の命を重んじる高い倫理観も必須の適性となるでしょう。
漆器製造工
- ■仕事内容は?
- 器に漆の塗装をする職人が漆器製造工です。単にペンキを塗る要領とは全く異なり、漆を塗る工程は非常に複雑。30~40ほどの工程があることから、高い職人技術が要求されます。
- ■漆器製造工になるには?必要な資格は?
- 漆器工場に就職する、または、工房を持つ漆器職人に弟子入りするなどして、修行をしながら一人前の漆器製造工を目指します。特別な資格は必要ありません。
- ■年収はどのくらい?
- 40代の漆器製造工の平均年収は約400万円となります。高いとも低いとも言えない年収ですが、芸術性の高い伝統工芸で生活できることを考えれば、おおむね満足できる年収かもしれません。
- ■集中力が高く几帳面な方におすすめ
- 漆器製造の全ての工程において、手作業による繊細な作業が必要となります。集中力が高く几帳面な性格の方に向いている仕事と言えるでしょう。
製紙工
- ■仕事内容は?
- 紙を材料とする様々な製品を作る職種が製紙工です。具体的には、コピー用紙や新聞紙、段ボール、トイレットペーパー、紙おむつなどです。製造自体は機械が行うため、製紙工は機械の操作・管理や製品の品質チェックが主な仕事となります。
- ■製紙工になるには?必要な資格は?
- 製紙会社に就職して製紙工場部門に配属されれば、製紙工になることができます。特別な資格は必要ありませんが、就職が狭き門であることは覚えておいたほうが良いでしょう。
- ■年収はどのくらい?
- 平均年収は約450万円ほどとなります。大手製紙工場に就職して経験を積めば、それ以上の年収を望むこともできるでしょう。
- ■忍耐力のある方におすすめ
- 製紙用機械の管理・操作がメインの仕事となるため、製紙工の仕事は、ある程度ルーティーン化されます。同じ仕事を繰り返し続けられる忍耐力のある方におすすめの仕事です。
研磨工
- ■仕事内容は?
- 研磨工とは、様々な製品の表面を滑らかにする職人のこと。製品を削って平らにする工程と、製品の表面に光沢を出す工程があります。職人は、どちらか片方のみを担当することもあれば、両方を担当することもあります。
- ■研磨工になるには?必要な資格は?
- 研磨の仕事にはケガのリスクが伴うため、一般には「研削といし取替試運転作業者」という国家資格を取得しておくことが、研磨工になるための一般的な方法となります。資格を取得すれば就職にも有利になります。
- ■年収はどのくらい?
- 平均年収は約408万円。男性が440万円弱、女性が300万円弱と言われています。経験年数、勤続年数、スキルなどによって年収が異なります。
- ■最後まで完璧にやりきれる性格の方におすすめ
- 研磨工の仕事は繊細です。大雑把な性格の方には、あまり向いていません。繊細な仕事を最後まで完璧にやりきれる性格の方におすすめです。
現場代理人
- ■仕事内容は?
- 工事を受注した会社の経営者の代理として、工事現場の管理を行う人が現場代理人です。工事の工程管理、安全管理、設備管理などが主な仕事です。
- ■現場代理人になるには?必要な資格は?
- 工事請負会社の社員として経験を積むことが、現場代理人になるための一般的なルートです。特別な資格はいりませんが、現場監督の経験者であれば、現場代理人に選出されやすいでしょう。
- ■年収はどのくらい?
- 平均年収は500万円ほどと言われています。経験年数やスキル、勤務先などにより、現場代理人の年収には大きな幅があります。
- ■全体をまとめる仕事をしたい方におすすめ
- 工事現場には、土木工や鉄筋工、左官工、とび職、設計士などの様々な職種の人が集います。それらの全体をまとめて、一つの方向へと導く仕事が現場代理人。全体をまとめる仕事をしたい方には、やりがいを感じられる仕事になるでしょう。
試験評価
- ■仕事内容は?
- 自社製品を世の中に送り出して良いかどうかを最終チェックする仕事が、試験評価です。食品や機器、ITプログラムなど、製品の対象は問いません。
- ■試験評価になるには?必要な資格は?
- ものづくりをしている会社に就職し、現場で経験を積みながら試験評価の専門職を目指していきます。未経験から目指すことも可能ですが、評価報告書の作成に必要なWordやExcelの知識は必須となるでしょう。
- ■年収はどのくらい?
- おおむね400万円少々が平均年収のようです。企業規模や評価技術の専門性などに応じ、年収は大きく左右されます。中には年収1000万円を超えている人もいます。
- ■責任ある仕事にやりがいを感じられる方におすすめ
- 試験評価というプロセスとは、その製品を世に出して良いかを判定する最後の砦。責任感のある仕事を成し遂げることにやりがいを感じられる方には、とても向いている仕事と言えるでしょう。
静電植毛加工業
- ■仕事内容は?
- 静電植毛とは、アクセサリーの箱の表面やメガネのケース、こたつのヒーター部分の表面などに柔らかくて細かい毛を施すこと。これを専門的に行う仕事が静電植毛加工業です。
- ■静電植毛加工業になるには?必要な資格は?
- 静電植毛加工を行っている会社に就職し、少しずつ技術を身につけていきながら職人を目指します。高い技術を要する仕事なので、修行には数年の期間を要するでしょう。
- ■年収はどのくらい?
- 平均年収は400~500万円ほどと言われています。勤務する企業の規模、経験年数、スキルなどによって年収が変わってきます。
- ■妥協できない性格の方におすすめ
- 静電植毛加工業には、細かい作業を通じた均一な植毛技術が求められます。「このくらいでいい」という大雑把な性格の方には向いていません。逆に、物事に妥協できない方にはやりがいのある仕事になるでしょう。
紙器加工
- ■仕事内容は?
- 紙器とは「紙の器」のこと。各種商品のパッケージや段ボールなど、紙を材料にした器を作る仕事が紙器加工です。機械操作、品質チェック、仕上げなどが主な業務となります。
- ■紙器加工になるには?必要な資格は?
- 紙器加工を募集している会社に就職し、現場で学びながら紙器加工を目指していく形となります。未経験者でも就職は可能ですが、フォークリフト免許保有者は有利になるでしょう。
- ■年収はどのくらい?
- 平均年収は250~500万円以上と言われています。全ての工程が機械操作ではなく、一部に職人的な要素が必要な仕事でもあることから、経験やスキルのある方は高収入を得る傾向があります。
- ■技術を磨く努力ができる方におすすめ
- 紙器の製造工程には、技術的な要素が少なくありません。熟練職人になれるまで、努力して技術を磨いていける方におすすめの仕事と言えるでしょう。
合成樹脂材料製造業
- ■仕事内容は?
- プラスチックの原料となる様々な合成樹脂を製造する仕事です。石油化学プラント内で、生産設備のコントロールや点検、トラブル対応などを行います。
- ■合成樹脂材料製造業になるには?必要な資格は?
- 石油化学会社やその下請け会社などに就職して、合成樹脂材料製造業を目指します。資格がなければできない仕事というわけではありませんが、専門性と安全性が求められる仕事であることから、危険物取扱者乙種などの資格を取得しておくことが望ましいでしょう。
- ■年収はどのくらい?
- 平均年収は400~500万円ほどです。勤務する企業の規模によって年収に差が出ることがあります。
- ■緊張感を持って仕事ができる方におすすめ
- プラントにトラブルやミスが発生した場合、関連企業にとっては大きな打撃となります。ミスなく安定的に合成樹脂を生産できるよう、緊張感を持って業務を行える方に適性があるでしょう。
マシンオペレーター
- ■仕事内容は?
- マシンオペレーターとは、機械を操作する仕事の総称です。特定の製品を製造する上で、材料の準備から機械操作による加工、完成品の品質管理など、様々な業務を任されることになります。
- ■マシンオペレーターになるには?必要な資格は?
- マシンオペレーターを募集している会社に就職し、現場で訓練を積みながらスキルを磨いていきます。特別な資格は必要ありませんが、勤務先によっては、フォークリフト免許などを持っている方が優遇されることがあります。
- ■年収はどのくらい?
- 正社員のマシンオペレーターの場合、平均年収は350~600万円ほど。勤務先の規定や雇用形態、経験、勤続年数などにより年収は異なります。
- ■同じ作業を繰り返しできる方におすすめ
- 高い集中力の中で、同じ作業を黙々と繰り返しできる方におすすめです。効率良く作業をできる方も、現場では重宝されることでしょう。
金型工
- ■仕事内容は?
- 金型とは、様々な機器のパーツを作るための「型」のこと。同じ形・サイズの同じ機械パーツを量産するためには、金型が欠かせません。その金型を作る仕事が金型工です。
- ■金型工になるには?必要な資格は?
- 金型を作る会社に就職して金型工を目指します。未経験でも構いませんが、機械系の学校を卒業していれば就職に有利になるでしょう。「金型製作技能士」という国家資格がありますが、取得しなくても金型工になることができます。
- ■年収はどのくらい?
- 年収250~550万円の人が多いようです。40代以上の人の平均年収は約540万円。中には年収1000万円以上を稼ぐ金型工もいるようです。
- ■縁の下の力持ちタイプの方におすすめ
- 金型工は、決して華やかで目立つ職種ではありません。ただし、大半の機械製作メーカーにとって、金型がなければ製品を作ることができません。縁の下の力持ちタイプの方は、金型工を目指してみてはいかがでしょうか。
NC旋盤工
- ■仕事内容は?
- NC施盤と呼ばれる機械を操作し、金属市債を切削加工する職人がNC施盤工。コンピュータに動作内容を登録する「プログラミング」と、実際に機械を動かす「オペレーティング」の2つの仕事を行います。
- ■NC旋盤工になるには?必要な資格は?
- NC施盤工を募集している会社に就職してNC施盤工を目指します。未経験でも構いませんが、経験者や機械系学校の卒業者、「機械加工技能士」の有資格者などが、就職には有利になるでしょう。
- ■年収はどのくらい?
- 男性は450万円弱、女性は300万円弱と言われています。経験、年齢、勤続年数、資格の有無などにより年収に幅があります。
- ■物事に没頭できる方におすすめ
- 勤務時間の多くは、機械に向かっての作業になります。一つの物事に没頭できるタイプの方に向いている仕事と言えるでしょう。
貴金属宝石細工工
- ■仕事内容は?
- 貴金属を加工して宝石をセッティングし、宝飾品を作る職人が貴金属宝石細工工です。機械を使って宝飾品を量産するタイプの仕事と、一つ一つを手作りで作るタイプの仕事があります。後者をクラフトマンと言います。
- ■貴金属宝石細工になるには?必要な資格は?
- 宝飾メーカーなどに就職して貴金属宝石細工を目指す形となります。特別な資格は必要ありませんが、宝飾関連の学校や美術大学などを卒業していれば、より就職に有利になるでしょう。
- ■年収はどのくらい?
- 300~500万円の間の人が多いようです。大手メーカーで勤続年数を重ねたり、独立して自分の工房を構えたりすれば、より高い年収を期待できます。
- ■手先の器用な方におすすめ
- クラフトマンを目指すのであれば、手先の器用さが大事な要素となるでしょう。また、美的センスの良さも商品の仕上がりを左右することがあります。
エレベーター据付工
- ■仕事内容は?
- エレベーターの機器類を組み立てて、指定の場所に据え付ける仕事です。ビルや商業施設、住宅などで人や荷物などをスムーズかつ安全に上下移動をさせる上で、エレベーターは重要な設備となります。
- ■エレベーター据付工になるには?必要な資格は?
- エレベーター据付を行っている会社に就職し、エレベーター据付工を目指します。特別な資格は必要ありません。
- ■年収はどのくらい?
- 350~700万円と、職人によって年収の幅は広いようです。経験や技術力、勤続年数などによって年収が異なります。
- ■人の役に立っていることを実感したい方におすすめ
- 自分が据え付けたエレベーターが実際に使われているところを、自分の目で見ることができます。人の役に立っていることを実感したい方には、非常にやりがいを感じられる仕事ではないでしょうか。
パソコン組立・調整工
- ■仕事内容は?
- ベルトコンベアから流れて来るパソコンの部品を、手際よく組み立てていく仕事です。電動ドライバー等を使った組立作業の他、筐体の検査などを行うこともあります。
- ■パソコン組立・調整工になるには?必要な資格は?
- パソコンの組立を行っている会社に就職し、パソコン組立・調整工を目指す形となります。特別な資格は必要ありません。
- ■年収はどのくらい?
- 200~260万円が平均年収のボリュームゾーンのようです。大手企業に就職してキャリアを積めば、年収500万円以上も夢ではありません。
- ■細かい作業が好きな方におすすめ
- マニュアルに沿って正確・迅速な作業を行うことになるため、細かい作業を長時間行っても苦ではない方におすすめの仕事です。
惣菜製造工
- ■仕事内容は?
- スーパーやコンビニなどで販売されている惣菜を作る仕事です。前処理、調理、包装など、配属現場により様々な作業が用意されています。
- ■惣菜製造工になるには?必要な資格は?
- 惣菜を作る会社に就職して惣菜製造工を目指すことになります。特別な資格は必要ありません。非正規雇用の方が多い業界でもあるため、平均年収はやや低めのようです。
- ■年収はどのくらい?
- 平均年収は350万円ほどと言われていますが、勤務先や雇用形態、勤続年数などにより、実際の年収は上下します。
- ■食材や調理に一定の関心がある方におすすめ
- 食べ物を作る仕事である以上、食材や調理に一定の関心や知識がある方におすすめの仕事と言えます。機械を使って作業をすることもあるため、機械操作に抵抗がないことも適性の一つになるでしょう。
縫製工
- ■仕事内容は?
- アパレルメーカーなどからの受注に応じ衣類を作り上げていく仕事。裁断から縫製までを行います。個々の衣類を手作業で作り上げる作業もあれば、工場で大量生産に関わる作業もあります。
- ■縫製工になるには?必要な資格は?
- 縫製を行っている会社に就職して縫製工を目指します。特別な資格は必要ありませんが、服飾関連の学校を卒業した方などは、就職に有利になる可能性があります。
- ■年収はどのくらい?
- 全体の平均年収が約210万円弱で、男性が約280万円、女性が約200万円と言われています。勤務先規定や雇用形態、勤続年数などにより年収が異なります。
- ■ファッション・アパレルに関心のある方におすすめ
- 価値観が多様化してきた昨今、同じ衣類の大量生産と並行し、多品種少量生産も注目されつつあります。大量生産工場であれば同じ作業を黙々とできる方に向いていますが、多品種少量生産であればファッションやアパレルに関心のある方に向いているでしょう。
製材工
- ■仕事内容は?
- 原木を板や角材などに加工する仕事です。住宅や家具などの製造に用いられる材料となるため、寸法のわずかな狂いも許されません。
- ■製材工になるには?必要な資格は?
- 製材所に就職し、経験を積みながら製材工を目指していきます。特別な資格は必要ありませんが、一人前になるまでには、最低でも3~5年はかかることを承知しておいたほうが良いでしょう。
- ■年収はどのくらい?
- 平均年収は約333万円と言われています。一人前の職人になるまでは収入面で苦労することがあるかもしれませんが、経験を積むことで着実に年収アップを目指していけるでしょう。
- ■一つのことを極めたい性格の方におすすめ
- 極めれば極めるほど、ますます奥行きや魅力が広がっていく天然木。一つのことを極めたいという性格の方におすすめの仕事と言えるでしょう。
ものづくりの仕事(工業・製造業)の適性を見る
「ものづくり」に属する特定の業種に魅力を感じたとしても、必ずしもその業種に自分の適性が合うとは限りません。たとえば、一人で黙々と仕事をしても苦にならないこと、体を動かすことに抵抗がないこと、手先が不器用ではないこと等々、業種により求められる適性があることが現実です。
もしあなたが「ものづくり」の世界への就職・転職をお考えであれば、少しでもあなたの適性に合った業種・職種を検討していくべきでしょう。
手に職がつけられる
仕事がしたい
働きながら特殊なスキルや資格を取得できるものづくりは、「手に職をつけたい」と考えている方におすすめの仕事です。特に研修制度を設けている会社であれば、未経験から研修を経てスムーズに現場に入ることができますし、独学では難しいスキルでも、会社のバックアップによって身につけられます。
また、出産や育児、介護などを機に一度会社を離れたとしても、手に職をつけておくことにより社会復帰もスムーズになるといえるでしょう。
誇れる仕事がしたい
ものづくりの仕事の魅力として、自分の仕事が目に見える形で残るといった点が挙げられます。自分が携わった仕事として、人に誇れる仕事がしたいと考えている人にとってもものづくりの仕事は魅力的といえます。
また、さまざまな研修を用意することで未経験の人も受け入れやすい点もものづくりの仕事の特徴。自分が身につけたスキルがものづくりの現場を支えていると実感できるため、仕事へのモチベーションアップにも繋がります。
一人でできる仕事がしたい
「一人でできる仕事を探している」人にとっても、ものづくりの仕事はおすすめです。実際の現場では、一人で単純な作業をくりかえすといったことも多いため、必要以上に他の人とコミュニケーションをとることもありません。
そのため、人付き合いが苦手、という人でもはじめやすい仕事といえるでしょう。
また、作業現場では集中力が求められるため、「作業中の私語は禁止」となっているところも。単調な作業が苦にならない人にも向いている仕事です。
黙々と集中する
仕事がしたい
集中して黙々と作業をするのが得意な人にとっても、ものづくりの仕事は向いているといえます。例えば、工場の組み立てを行うライン作業では、流れを止めないために黙々と作業を行うことになります。
また、未経験でも始めやすい単純作業も多くありますが、仕事を続けていく中でスキルを身につけることによって作業効率が上がり、自分の成長を実感しやすい仕事でもあります。黙々と作業を続ける中でも、やりがいを見出すこともできるでしょう。
残業のない仕事がしたい
自分の時間を大切にしたい人にとって、「残業がない」という点は非常に重要なポイントです。工場の仕事はシステム化されていることによって勤務時間がしっかりと管理されている点も特徴。時には30分から1時間程度の残業が発生することもあるかもしれませんが、基本的には定時で退社しやすい環境といえます。
また、交代制勤務の形をとっているところは、時間が来れば次の担当者に引き継ぎが行われるため残業なしで帰りやすくなっています。
体を動かす仕事がしたい
工場で働く中では、荷物の出し入れや運搬のために倉庫を頻繁に移動するといった仕事もありますので、体を動かす仕事をしたい人にも向いている仕事です。また、体力に自信がある方は配送の仕事もおすすめ。
自身の体力を活かして、ものづくりの現場に携われる点がメリットです。ただし、年齢を経るとともにどうしても体力は低下していくため、仕事をする中でフォークリフトなど資格の取得を目指すこともおすすめといえます。
形に残る仕事がしたい
ものづくりの仕事は、自分の仕事が形になって見えるという点が大きな魅力です。自分が関わった製品が市場に出回るのを見ることができるため、これまでは消費者の立場としてしか見ていなかったものが、実際に自分が手がけたものとなるとまた違ったものとして見えるでしょう。
何より、目に見える形になるということがやりがいに繋がり、仕事へのモチベーションを上げられるはずです。自分の仕事が人の役に立っているという実感も得られます。
学歴が関係ない
仕事がしたい
ものづくりの仕事を行う上では、学歴が関係ないというケースも非常に多くあります。そのため、同じ現場で様々な年齢の人が働いているのもものづくりの現場の特徴。学歴は関係なく、高いスキルを身につけられたり高収入が目指せるという点も魅力のひとつ。
未経験でも、学歴に自信がなかったとしても挑戦できる仕事となっているため、「学歴にとらわれない仕事がしたい」と考えている方はものづくりの仕事を検討してみてはいかがでしょうか。
ものづくりの仕事に役立つ資格を種類別に見る
他の業界と同様に、「ものづくり」の各種業界にも様々な資格が用意されています。資格を取得すれば、仕事の幅が広がったり責任のある仕事を任されたりなど、現状よりも広い世界を経験することができます。また、会社によっては資格手当が給与に加算されることもあります。
ここでは、実際に「ものづくり」の現場で役立ついくつかの資格をご紹介します。自分のため、そして家族のためにも、ぜひ積極的に資格を取得してキャリアアップを狙っていきましょう。
重機オペレーター
工場・工事現場で活躍するフォークリフトなどの重機を扱うための資格です。操作する重機の最大荷重・機体の重量・最大積載量などによって免許や資格の種類が異なっており、取得するためには国の専門機関で試験に合格することに加えて専門講習を受けることが必要です。
さらに資格を取得した後も、現場では更なる技術の向上を目指すことが大切。ものづくりの現場では、重機が多く用いられるため重機オペレーターが活躍する機会は多くあります。
機械保全技能士
ものづくりの現場ではさまざまな機械が使われていますが、これらの設備をメンテナンスする役割を持つのが機械保全技能士です。現場で使用される設備や機器にトラブルが起きた場合の調整や故障を予防するための知識・技能を持った人に与えられる国家資格となっています。
機械保全技能士の資格を持たなければ機器のメンテナンスができないというわけではありませんが、資格認定を受けた従業員が現場にいることはその会社にとって大きな力となるといえるでしょう。
溶接技能者
日本溶接協会が認証する溶接技能者資格は、溶接作業を行う上で必須となっています。対象の材料と溶接方法によって分けられており、手溶接(アーク溶接、ガス溶接)、半自動溶接、ステンレス溶接、チタン溶接など様々な種類があります。
そのため、自分の業務に必要なものから取得していきます。未経験から取得できるものから、実務経験の要件を満たす必要があるものまで用意されていますので、どのような試験を受けることになるのかを確認しておきましょう。
衛生管理者
労働者の健康管理や衛生教育を実施し、事業所の衛生状態を保つ役割を持つ衛生管理者。労働安全衛生法においては、「労働者50名以上の事業所には最低1名以上の衛生管理者を設置する」と定められています。
そのため、一定規模以上の事業所にて求められる存在であるといえます。衛生管理者の試験は、学歴と実務経験の要件を満たすことで受験が可能。実務経験を積むことによって労働衛生に関して理解しておくことポイントといえるでしょう。
品質管理検定
品質管理とは、製品やサービスの品質を企業として管理する取り組みを指します。この品質管理検定は、品質管理に関する知識について問う民間資格となっており、2005年から始まったもの。資格の種類は1〜4級に分かれており、品質管理の初心者から熟練者までが受験可能となっています。
ものづくりの仕事においては、製造部門が手がける製品の質はもちろん、営業部門などのサービスの質向上にもつながるため、企業価値の工場に繋げられる資格です。
フォークリフト運転技能士
1トン以上のフォークリフトを運転する場合に必要となる国家資格(免許)がフォークリフト運転技能士です。製造業をはじめとするものづくりの業界でもニーズが高いため、この資格を大いに活かせるでしょう。
資格取得を目指す場合には、指定教習機関にて講習を受け、修了試験に合格する必要があります。合格率は公表されていませんが、受験者の多くが資格を取得できているといわれており、難易度はそれほど高くないと考えられます。
危険物取扱者
消防法により定める、火災原因となる危険性の高い物質を取り扱う場合、またその取り扱いに立ち会うために必要となるのが危険物取扱者の資格です。国家資格となり、種類によって取り扱い可能な危険物が異なります。
この資格を持っていることにより、食品工場や自動車整備工場、化学メーカー、石油精製工場など様々な現場での仕事に活かすことができるでしょう。取得するためには、年に2〜6回程度各都道府県で実施される筆記試験に合格することが必要です。
火薬類保安責任者
国家資格である火薬類保安責任者とは、火薬の取り扱いに関する正しい知識を持っていると認定された場合に与えられます。火薬類の取り扱いに関する専門知識を持ち、安全な製造や取り扱い、保安、管理が行われるように現場の監督が求められます。
ものづくりの現場においても建設土木工事や鉄工所、花火工場、火薬の製造工場などさまざまな場所で活躍する資格となっていますが、難易度が高い点も特徴。独学や通信講座、スクールにて勉強することが必要になってきます。
特定化学物質作業主任者
ジクロルベンジジンや塩素化ビフェニルなどの有害物質から労働者を守る役割を持つ特定化学物質作業主任者。厚生労働省にて認定が行われる国家資格で、特定の化学物質を取り扱っている工場や現場では有資格者の配置が法律で定められています。
こちらの資格には職歴や学歴は不問となっており、講習を受けて試験に合格することで取得が可能です。塗装業務や化学業界などでは特定化学物質を扱うことから、ものづくりの現場でも活かせる資格といえるでしょう。