測量士
測量士は業務独占資格の国家資格を取得する必要があり、主な業務内容として測量と図面作成を行います。
建設や土木工事を行う前段階として、工事予定の土地面積や形状・距離・位置を正確に把握しなければなりませんが、ここを担うのが測量士です。
この記事では、測量士の詳しい仕事内容や年収、勤務スケジュール、測量士になるためのポイントをご紹介します。
取材協力:三陽工業株式会社
「ニッポンのものづくりにわたしたちの力を」
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測量士の仕事内容
測量士の主な仕事内容は、建設工事や土木工事が安全に進められるよう、事前に工事予定の土地を測量し、工事に用いるための図面作成などを行うこと。具体的には現場へ赴き、土地の高さや面積、形状、長さなどを専用の装置やGPSを用いて測定します。インフラや建物を建てる際の基礎といえる部分で、重要な役割を担っています。
測量士の資格は「測量士」と「測量士補」に分かれており、測量士として測量計画の作成から実行までできるのは前者の「測量士」です。一方「測量士補」は「測量士」の補助業務に従事します。
測量士の仕事には外業と内業という業務があり、現場へ赴いて測量作業を行うのが外業、予算の管理や測量スケジュールの作成、図面作成といったデスクワークを内業と呼びます。また所属する事務所は、住宅などの測量を請け負う「民間系」と、トンネルやダム、道路といった「公共系」に分かれています。
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測量士の勤務スケジュール
測量士は、一日に外業と内業をバランスよくこなします。外での測定は日中の明るい時間帯でなければ正確に行うことが難しくなってしまうため、外業に関しては午前から稼働するのが一般的です。
1日の流れ
ある測量士の1日の流れを下記に紹介します。
- 9:00 出社、機材の積み込み
- 10:00 移動および現地に到着、測量
- 11:00 外部の業者と打ち合わせと確認
- 12:00 昼休憩
- 13:00 帰社
- 15:00 測量したデータの分析と図面作成
- 18:00 退社
測量予定の場所が遠方にある場合は、9時前に出社して日中の明るい時間帯に完了させるといった工夫も必要に。測量データの分析や整理、図面作成といったデスクワークは、夕方以降に行うケースが多いようです。
年収
測量士の年収は経験年数によって大きく変わります。例えば入社1年目や2年目のような新人の場合は、200~300万円で推移しており、入社から5年以上経過している測量士やプロジェクトリーダーとして働いている方の場合は年収500万円台になっています。
役職についている測量士の場合、年収が700万円以上になるケースも。事業規模で極端に年収が変わるケースは少なく、基本的に測量士としての技術や経験年数などが問われるようです。
将来性
測量そのものは全国各地で需要のある業務です。測量の対象となる土地は、住宅やビルといった民間系から、道路やトンネルなどといった公共設備まで幅広いため、今後も長期的に仕事を得られる業界といえるでしょう。ただし、AIやドローン技術の進歩によっては、将来内業や測量の補助業務などは自動処理で対応できる世の中になる可能性も。
これから測量士を目指す方は、測量士の図面に沿って測量を行う測量士補ではなく、測量士およびプロジェクトリーダーとして技術とチームをまとめる力を磨くことが大切になるでしょう。
測量士になるには
測量士になるには、国家資格「測量士」の取得が必要になります。これまで測量関係の勉強を行ったことがない方は、「測量士補」の取得から目指すのがおすすめです。
「測量士」の資格は、試験に合格するか、あるいは指定の条件を満たせば取得できます。指定の条件というのは、「指定の学校および科目を修了した上で実務経験1年や2年以上」といった形式になっており、この条件を満たせば資格が認められる仕組みになっています。資格取得後は、早速、測量士に関する求人を探しましょう。
まとめ
私たちが住んでいる住居はもちろん、ビルや商業施設、道路やトンネルといったさまざまな施設を日々問題なく利用できるのは、測量士による測量のおかげです。測量がなければ水平に基礎を作ることもできませんし、土地の面積に合った建築も不可能でしょう。
あらゆる種類の建造物の始まりを担う「測量士」は、未経験から資格取得に挑戦できます。興味関心のある方は、今回の記事を参考に資格取得にチャレンジしてみてはいかがでしょう。
取材協力・監修者:三陽工業株式会社
「人の無限の可能性」を原動力に、日本のものづくりの現場を元気にする
三陽工業株式会社は、1980年・昭和55年に明石市にて設立以来、ニッポンのものづくり産業の中で事業を推進し続け、現在では全国35の拠点をベースに事業を展開している企業です。
「人の無限の可能性」という言葉を胸に、働く社員一人ひとりの中に秘めている可能性を「三陽工業という働き方」で引き出し、日本のものづくりに貢献し続けてきました。頑張る人が報われるという当たり前の状況を作り出すため、さまざまな環境を整備している点が社員からも好評を得ています。
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