袋物製造工
袋物製造工は、天然皮革、合成皮革、布などの材料を加工して、かばん、バッグ、財布、名刺入れなど、袋物(ふくろもの)を作る仕事です。袋物の中でも、特に、ハンドバッグやファッションバッグは、流行の変化や消費者のニーズの多様化に応じて、同一製品の大量生産を行わないスタイルが近年では一般的です。袋物製造工の技能程度によって、完成品の質が決定的に左右されるのが大きな特徴です。
では、袋物製造工とは具体的にどのような仕事なのか、仕事内容や年収、将来性など、気になる情報についてまとめました。
取材協力:三陽工業株式会社
「ニッポンのものづくりにわたしたちの力を」
- 三陽工業社員インタビュー
日本の工業界を代表する数多の企業に優秀な正社員エンジニアを派遣させている三陽工業株式会社に取材・監修協力を得ました。「ニッポンのものづくりにわたしたちの力を」をスローガンに掲げる同社での、ものづくりの楽しさや喜び、やりがい、誇り…、そして今後の展望を語っていただきました。
袋物製造工の本音・口コミ
袋物製造工のやりがいや将来性とは?実際に袋物製造工として働いた経験を持つ方の本音・口コミを紹介します。
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働き方や仕事内容について詳しく
袋物製造工の仕事内容
仕事内容
袋物の製造は、商品のデザイン、見本・型紙作り、材料の裁断と加工、縫製と仕上げの4つの工程に分かれています。袋物製造工の仕事は一般的に、裁断・加工と、縫製・仕上げの工程をさす場合が多いでしょう。裁断の工程では、デザインに合わせて作った型紙通りに、プレス機やナイフ、ハサミを使用して皮革や布などの材料を裁断します。この際に、傷やムラのある所を避けながら、材料に無駄が出ないように切り取るのがポイント。次に、加工の工程では、縫製の準備として、主材料が皮革の場合には縫製しやすいように部分的にはがす革漉き(かわすき)という作業を行い、布や毛皮、ニットのう場合には、不織布などで裏打ちを施す作業を行います。縫製の工程では、各パーツ、ファスナーや止め金具、裏地などを合わせて、工業用ミシンや手作業で縫製し、製品の形にしまする。縫製後の仕上げの段階では、製品をチェックするのはもちろん、表面の汚れを除いたり、磨きやつや出しを行ったりします。
シーズンに合わせて新製品を出す必要があるため、忙しい時とそうでない時の差が激しい仕事で、立ち作業の工程と腰掛け作業の工程があり、裁断機やミシンなどによる騒音や振動がもあります。かばんや袋物は流行の変化が激しいものですので、同じ製品を機械で大量生産することは少なく、製品の仕上がりは製造する者の技能による部分が非常に大きい仕事です。
袋物製造工に求められるもの
袋物製造工には、学歴も特別な資格も必要ありません。入職すると、始めはやりやすい作業に従事し、上司や先輩からマンツーマンの指導を受け、材料や加工方法などについての知識やノウハウを身に付けるのが一般的です。縫製作業において一人前のレベルになるには、布の場合は2~3年、皮革の場合は5~7年ほどかかると言われています。袋物製造工に求められるものは、デザインやスケッチなどから実物を想像する空間判断力と、色や柄も含めた美的センスや感性などです。
年収
袋物製造工の年収は、求人サイトの募集データ集計結果によると、200万円前後。
日本の平均年収と比較すると低い傾向で、月給に換算すると約17万円となっています。
将来性
袋物製造工の勤務先は、10人以下の事業所が全体の約9割という、比較的小規模な事業所が多い印象です。地域的に見ると、首都圏の事業所(東京、神奈川、千葉、埼玉)が約半数を占めていて、従業員の男女比はやや女性が多い傾向にあります。雇用形態や賃金、労働時間などの労働条件は職場によって異なりますし、それぞれの社内規定によるところが大きいです。
日本国内でのかばん・袋物の消費は、前年度と比べてほぼ横ばいの状況が続いていますが、最近では、高級ブランドバックなどのレンタル、修理などのサービスも広がって来ていますので、袋物製造工の需要も高まることが予想されています。
袋物製造工になるには
袋物製造工は、学歴も特別な資格も必要ない仕事です。最初はやりやすい作業に従事し、上司や先輩からマンツーマンの指導を受けながら、材料や加工方法などについての知識やノウハウを身に付けるのが一般的です。未経験可・学歴不問のケースが多く、経験がなくても活躍できるところも魅力的。一見難しそうに見える作業でもマニュアル化されていることが多く、マニュアルに沿って作業をすればこなすこともできます。そのため、未経験からでも戦力になることができる仕事といえます。
色や柄も含めた美的センスや感性などが必要
デザインやスケッチなどから実物を想像する空間判断力と、色や柄も含めた美的センスや感性などが必要です。日頃からさまざまなものを見たりするなどを意識しておくと、美的センスだけでなく、知識も得られます。
取材協力・監修者:三陽工業株式会社
「人の無限の可能性」を原動力に、日本のものづくりの現場を元気にする
三陽工業株式会社は、1980年・昭和55年に明石市にて設立以来、ニッポンのものづくり産業の中で事業を推進し続け、現在では全国35の拠点をベースに事業を展開している企業です。
「人の無限の可能性」という言葉を胸に、働く社員一人ひとりの中に秘めている可能性を「三陽工業という働き方」で引き出し、日本のものづくりに貢献し続けてきました。頑張る人が報われるという当たり前の状況を作り出すため、さまざまな環境を整備している点が社員からも好評を得ています。
役職・部署を希望してプレゼンを行うことで希望が叶うチャンスを与えられる「立候補制度」や、さまざまな種類の表彰制度など、社員一人ひとりの頑張りが必ず形になる環境の整備に力を入れています。