楽器製造業
ピアノやバイオリン、ギターなど、音楽はジャンルごとにさまざまな楽器を使用します。楽器製造業の職人は、プロの演奏家が創作するさまざまな音楽をサポートする、影の立役者といえるでしょう。
知られざる楽器製造業の仕事について、詳しくご説明いたします。
取材協力:三陽工業株式会社
「ニッポンのものづくりにわたしたちの力を」
- 三陽工業社員インタビュー
日本の工業界を代表する数多の企業に優秀な正社員エンジニアを派遣させている三陽工業株式会社に取材・監修協力を得ました。「ニッポンのものづくりにわたしたちの力を」をスローガンに掲げる同社での、ものづくりの楽しさや喜び、やりがい、誇り…、そして今後の展望を語っていただきました。
楽器製造業の仕事内容
楽器製造工の仕事内容は、工場で作っている楽器によって細かく異なります。
楽器と一口に言ってもその種類は幅広くあります。弦楽器・管楽器・打楽器によってそれぞれ作り方は異なりますし、同じ弦楽器でもギターとバイオリンでは製造方法は違ってしまいます。
製造工程の中でも共通する点といえば、パーツ成形・組み立て・塗装・検品。
木材や金属などの素材から、楽器に使用するパーツを成形。そこから各楽器の形へと組み立て、塗装した後にできあがった楽器の状態を検査。問題がなければ楽器店を始めとした各販売ルートへ出荷されます。
工場によって工程は細かく異なるので楽器製造工として働く場合、仕事の内容は必ず確認しましょう。
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働き方や仕事内容について詳しく
年収
前述したように楽器製造といっても種類はさまざまで、どのジャンルの楽器をつくるかによってもかなり年収は変わってきます。
例えばエレキギターの製造工場を例に挙げると、製造オペレーターの年収は大体300万円前後がスタートのようです。ピアノの大手メーカーである河合楽器でも、技術系スタッフの大卒初任給は20万円前後で、年収はそれほど高くありません。一方ヤマハなどの大手楽器メーカーでは、ギターやベースなどの企画設計に関わるチャンスもあり、技術を伸ばしていけば年収700万円程度見込める求人情報も見つかりました。
楽器製造業の年収相場は制作スタッフの場合300~400万円で、設計などにステップアップできればさらに高い年収を目指せるといった構造のようです。
楽器メーカーの製造業求人を見るとほかの業種より年収は少し低めなものが多く、どちらかと言えばやりがいを重視する人向けの仕事といえるかもしれません。年収アップを目指すなら技術や経験を積んで設計や企画などモノづくりの上流工程を目指すか、独立するなどの工夫が必要となるでしょう。
将来性
現在ものづくりの業界全体で、後継者不足や経営の不安定さが問題視されています。楽器製造工も例にもれず、将来性に関しては決して楽観視できません
少子化の影響で学校が楽器を買わなくなり、楽器製造メーカーの売り上げは以前よりも下がっています。さらに現在ではDAWのようなデジタルで音楽制作ができるソフトも販売されており、メーカーへの影響が懸念されます。
しかし暗い話ばかりではありません。海外の新興国では楽器市場が伸びているという話があり、インターネット通販で購入されている数も増加しているという話も。楽器は他の嗜好品の中でも景気に左右されにくいという特徴もあるので、将来性に関しては会社ごとの経営戦略次第といえるでしょう。
小さい楽器製造所でも、演奏家から直接製作の依頼を受けて利益を得るケースもあります。楽器を使う音楽ジャンル自体が消えない限り、需要が完全になくなるということはないでしょう。
楽器製造業で働くには
楽器製造業の業界で働く場合、資格や経験、知識は特に必要とはされません。学歴や経験を問わない求人が出されていれば、応募することですぐに工場で働けるでしょう。
一般的には高校卒業後、楽器製作に関わる大学や専門学校に進学し、基礎的な知識や技術を得てから就職するというケースが多く見られます。また、有名な楽器職人に弟子入りをし、技術や知識を学びながら働くという道もあります。
楽器製造業でのやりがいとは
「音楽が好きだから」「面白そうな仕事だと思ったから」という軽い理由で楽器製造業に就職すると、厳しい現実に直面するかもしれません。
楽器製造工として働くのは決して楽ではありませんが、少しずつ仕事を覚えて仕上がりが満足できるレベルに達した時、仕事のやりがいを感じられます。
楽器製造工の多くは、「演奏家が買ってくれたこと」を仕事の魅力として挙げています。プロの演奏家に認められるほどの仕事ができた時、楽器製造工ならではの喜びを得られるでしょう。
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2021年7月時点、三陽工業では該当の求人がありませんでした。
取材協力・監修者:三陽工業株式会社
「人の無限の可能性」を原動力に、日本のものづくりの現場を元気にする
三陽工業株式会社は、1980年・昭和55年に明石市にて設立以来、ニッポンのものづくり産業の中で事業を推進し続け、現在では全国35の拠点をベースに事業を展開している企業です。
「人の無限の可能性」という言葉を胸に、働く社員一人ひとりの中に秘めている可能性を「三陽工業という働き方」で引き出し、日本のものづくりに貢献し続けてきました。頑張る人が報われるという当たり前の状況を作り出すため、さまざまな環境を整備している点が社員からも好評を得ています。
役職・部署を希望してプレゼンを行うことで希望が叶うチャンスを与えられる「立候補制度」や、さまざまな種類の表彰制度など、社員一人ひとりの頑張りが必ず形になる環境の整備に力を入れています。