研磨
監修:三陽工業株式会社
「ニッポンのものづくりにわたしたちの力を」
- 三陽工業監修・研磨の仕事内容とは
日本の工業界を代表する数多の企業に優秀な正社員エンジニアを派遣させている三陽工業株式会社監修のもと、研磨の仕事内容について詳しく解説!「ニッポンのものづくりにわたしたちの力を」をスローガンに掲げる同社で働く社員にも取材を行い、ものづくりの楽しさや喜び、やりがい、誇り…、そして今後の展望を語っていただきました。
研磨の仕事とは
研磨とは、製品の表面にある凸凹を削って滑らかにする作業です。製品を削る「研削(けんさく)」と表面に光沢を出す「琢磨(たくま)」という2つの作業を同時に行いながら、製品の表面をキレイに仕上げていきます。金属製品には欠かせない作業であり、自動車をはじめとする多くの機械部品に研磨の技術が使用されています。製品の完成度を左右する重要な工程であり、工業や製造業などのものづくりの仕事を支えている仕事です。
研磨の仕事をやるのにあると良い資格
研磨の仕事に関して、取得すると良い資格について紹介しています。
研磨の仕事に関する資格とは
研磨の仕事に関して取得できる資格に「研削といし取替試運転作業者」という国家資格があります。
研磨加工の際に砥石の取り替えを行なう場合、実はこの資格が必要となります。
取り替え作業を知識がないまま行ってしまうと、怪我をしてしまう恐れもあり労働安全衛生法によって資格取得が定められました。
研削といし取替試運転作業者の資格には等級等の区分はありません。
また研削といし取替試運転作業者は特別教育を修了することで、資格を取得することができます。
研削といし取替試運転作業者の受験資格
研削といし取替試運転作業者の受験資格は満18歳以上であれば誰でも受講が可能です。
特に必要な受験資格等はありませんが、質問等がある場合には講習会を開催している事業所等へ問い合わせをしてみましょう。
研削といし取替試運転作業者の試験内容
研削といし取替試運転作業者の受講内容を下記にまとめています。
機械研削用といしの取替え又は取替え時の試運転の業務に係る特別教育 | |
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学科 | ・機械研削用研削盤、機械研削用といし、取付け具等に関する知識(講習時間4時間) ・機械研削用といしの取付け方法及び試運転の方法に関する知識(講習時間2時間) ・関係法令(講習時間1時間) |
実技 | 機械研削用といしの取付け方法及び試運転の方法(講習時間3時間) |
自由研削用といしの取替え又は取替え時の試運転の業務に係る特別教育 | |
学科 | ・自由研削用研削盤、自由研削用といし、取付け具等に関する知識(講習時間2時間) ・自由研削用といしの取付け方法及び試運転の方法に関する知識(講習時間1時間) ・関係法令(講習時間1時間) |
実技 | 自由研削用といしの取付け方法及び試運転の方法(講習時間2時間以上) |
研削といし取替試運転作業者の勉強方法
研削といし取替試運転作業者に関する勉強方法は、主にテキストでの勉強がメインとなります。
特殊な資格であることから、通常の本屋でもあまり取り扱いがないでしょう。
ネットであれば手に入れやすいので、前もって勉強しておきたい方はテキストをご自身で購入し勉強しておきましょう。
研削といし取替試運転作業者の資格取得におすすめの人
研削といし取替試運転作業者の資格取得は、主に研磨の仕事に携わる方全員に対しておすすめできます。
特に実際に研磨作業を行なっている方なら、砥石の交換も自分で行った方が作業もスムーズに進むでしょう。
社内でのスキルアップとしても認められる場合があるので、含めて考慮している方は是非取得しておきましょう。
研削といし取替試運転作業者の資格取得のメリット・デメリット
研削といし取替試運転作業者の資格取得に対して、メリットとなるのはやはり仕事がスムーズに進められることです。
他にも、作業員の手が足りない時などにも活躍することができますし、業務上では欠かせない人として働き甲斐を持つこともできるでしょう。
また実際に取得していれば国家資格であるため、昇給・昇格などの機会も今後期待できるかもしれません。
ただし持っていることで決して損はないのですが、それでも自分が駆り出されてしまうということが不満に感じる方にはデメリットになる可能性もあります。
砥石の交換は誰でもできるわけではないので、資格取得者のみの特権となります。
そのことによって自分の仕事に支障が出てしまう等のデメリットも、職場環境によっては出てしまう可能性も否定はできません。
ただ持っていることのメリットも大きいので、ぜひ資格取得を目指してみましょう。
研磨の仕事でつくられるモノとは
自動車
ドライバーや同乗者の怪我を防ぐ重要な役割
自動車本体をはじめ、内装に使用される部品にも研磨の技術が活用されています。自動車の製品や部品に凸凹やバリと呼ばれる出っ張りがあった場合、ドライバーや同乗者に怪我を負わせてしまう可能性があり、製品の信頼を損ねてしまいかねません。正常に自動車が可動するためにも、製品や部品一つひとつの表面をキレイに仕上げる研磨の仕事が重要な役目を担っています。
飛行機
快適な空の旅に研磨技術あり
細部にまで計算しつくされた飛行機の場合、鋲の突起やキズなどが空気抵抗の原因になり飛行の妨げにもつながります。そのため、スムーズな運行のためには主翼をはじめ航空部品の表面を滑らかにする研磨作業が欠かせません。また、研磨することで空気抵抗を減らして燃費が良くなる効果もあり。研磨は飛行機の製造だけではなく、快適な空の旅に欠かせない大切な仕事です。
精密機械
最新スマートフォンのデザインや使い勝手に貢献
日常生活に欠かせないスマートフォンやタブレット端末の表面が滑らかなのも研磨技術によるものです。製品としての見栄えを良くするだけではなく、凸凹を削ることで使い勝手の向上にも貢献しています。仕上げの工程である研磨を通して最新機種の完成に立ち会えるのはもちろん、身近なスマートフォンやタブレットだからこそ自分の手掛けた製品が多くの人の生活を豊かにしている充実感を味わえるのも魅力です。
研磨の仕事をしている辻野将英さん(仮名)にインタビュー!
三陽工業で研磨の仕事に携わっている辻野将英さん(仮名)・47歳。高校卒業後から製造業の現場に携わっているとのこと。三陽工業に入社したきっかけは、製造業での現場経験から専門的な技術やスキルを持つ人材の重要性を肌で感じ、自らも技術職のある会社で活躍したかったからだそうです。日本のものづくりへの貢献として若手の育成にも力を入れている辻野さんに、研磨の仕事のやりがいや魅力についてお聞きしました。
ー三陽工業での研磨とはどんなお仕事ですか?
バフ研磨と呼ばれる金属の表面を磨いて光沢を出す仕事を行っています。他にはクリア塗装をはじめ、メッキ後のオートバイ部品の完成検査及び出荷、在庫や納品管理にも携わっています。これまでバフ研磨を行ってきた製品の分野は多岐に渡り、工業製品全般に必要とされる無限の可能性を秘めた職種です。
ー研磨のお仕事のやりがいってどんなものですか?
やはり、自分が携わった製品を街で見かけることができるのは嬉しいですね。また、お客様が求めている品質や納期に応えることでお客様の製品の生産を支えている充実感が得られるのも、この仕事をしていて良かったとやりがいを感じます。
三陽工業における研磨のお仕事求人例
職種 | 製造・整備士・技術士 |
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仕事内容 | 工場内での製品製造業務 マシンオペレーター・組立・検査・仕上げ作業 |
雇用形態 | 正社員 |
給与 | 230,000~280,000万円 |
勤務地 | 兵庫県神戸市 |
勤務時間 | 8:00~17:00 / 20:00~5:00 ※残業有 ※配属先により変動あり |
休日・休暇 | 土・日・祝・GW・夏期・年末年始(会社カレンダーあり) |
昇給・賞与 | ・ボーナス年2回 ・昇給年1回 |
取材協力・監修者:三陽工業株式会社
「人の無限の可能性」を原動力に、日本のものづくりの現場を元気にする
三陽工業株式会社は、1980年・昭和55年に明石市にて設立以来、ニッポンのものづくり産業の中で事業を推進し続け、現在では全国35の拠点をベースに事業を展開している企業です。
「人の無限の可能性」という言葉を胸に、働く社員一人ひとりの中に秘めている可能性を「三陽工業という働き方」で引き出し、日本のものづくりに貢献し続けてきました。頑張る人が報われるという当たり前の状況を作り出すため、さまざまな環境を整備している点が社員からも好評を得ています。
役職・部署を希望してプレゼンを行うことで希望が叶うチャンスを与えられる「立候補制度」や、さまざまな種類の表彰制度など、社員一人ひとりの頑張りが必ず形になる環境の整備に力を入れています。