ものづくりの仕事(工業・製造業)を業種別に見る
『ものづくり』といっても、その数は無数にあり、小さいな部品の製造や組立から、漆を塗る職人まで様々な業種が『ものづくり』といわれる仕事です。その一つひとつにプロが存在し、毎日、技を磨きながら日本のものづくりを支えています。ここでは数多くある『ものづくりの仕事』を業種別に紹介していきます。
金型工
縁の下の力持ち!金型がなければ始まらない
工場で製品を量産させるために必要な金型。その金型を作るのが金型工の仕事です。スマートフォンやパソコン、自動車など、ほとんどの製品には細かなパーツが必須。mm単位で調整が必要な製品を毎回手作業していたら、生産は間に合いません。金型工がスポットを浴びることは少ないですが、なくてはならない職業なのです。
NC旋盤工
プログラミングであらゆる金属を加工する!NC旋盤工
NC旋盤とは、コンピューター操作で金属資材を切削加工する作業。NC旋盤工の主な仕事は、プログラミング入力とオペレーティング(機械操作や完成品のチェック)です。
各製造機器メーカーが独自の技術で開発を進めていて、ベルトコンベヤーやガントリーローダー(搬送ロボットアーム)との組み合わせなど、オートマティック化には著しいものがあります。扱う側にとっても安全性が高まっている分野です。
貴金属宝石細工工
時に主役にもなる貴金属や宝飾品を作る仕事
ゴールドやプラチナなどの金属を加工し、宝石を取り付けて宝飾品を作るのが貴金属宝石細工工です。機械を使用して、手の届きやすい量産品を作るケースと、メーカーごとの技法を学びながらコツコツとつくりあげる手作り品とに分かれます。手作りの技法を用いて仕事をする人を「クラフトマン」と呼びます。
エレベーター据付工
利用者の安全を第一に考える仕事
エレベーターを工事現場で組み立て据え付けるのがエレベーター据付工の仕事です。各工場で作られた部品を取り付けたり、建物内に安全に配置したりします。エレベーターの安全性を確かなものにする必要と責任のあるやりがいのある仕事です。住居用や荷物用、乗り物用などエレベーターの種類にあわせて適切な作業が求められます。
パソコン組立・調整工
1つ1つの部品からパソコン組立をする仕事
マザーボードやハードディスク装置などの装置部品を、コンベアーによる流れ作業で順序よく組み立てていくのがパソコン組立・調整工の仕事。電動ドライバーを使った組立作業のほか、筐体の検査も行います。自らの手で少しずつパソコンが組み上がっていく様子を見られるため、やりがいのある仕事といえるでしょう。
特別な知識や技術は不要ですが、作業の迅速さと正確さ、ある程度の手先の器用さが求められる仕事です。
総菜製造工
日本の食を支える仕事
総菜製造工は、スーパーやコンビニなどに売られているお惣菜を作る仕事です。業務は前処理・調理・包装と部門ごとに分かれ、担当する業務内容もそれぞれ異なっています。作ったお惣菜は多くのお店に並ぶため、普段目にする機会も多いです。
自分の手で作ったお惣菜がズラリと並んでいる光景を見たとき、仕事におけるやりがいを感じられるかもしれません。
縫製工
生活を彩る服を作りあげる仕事
人々の生活の土台となる「衣食住」三要素のうち、「衣」を支えるのが縫製工です。アパレル企業からの依頼を受けて、裁断から縫製までを担当。人々の服の好みが多様化した今、大量生産ではなく個々の要求に柔軟に応じられる縫製工は注目を高めています。一つの服をチームで作る、アパレルやファッション好きな人にとって魅力ある仕事です。
製材工
「自然」から「材料」を生み出す!あらゆる木材の生みの親
原木を加工し、木製品の元になる角材や板を作り出すのが製材工の仕事です。求められる規格通り寸分の狂いも許さず、自然のままの原木を「材料」として使える姿に仕上げるのは、まさしく匠の仕事。家や家具、雑貨など、私たちの生活の様々な場面で使われている木製品をつくる最初の段階である製材工は、木を使ったものづくりに欠かせない職種です。
清酒製造工
歴史ある伝統技法の継承者!日々の暮らしを豊かにする日本酒の造り手
日本酒の製造から販売まで一手に担うのが清酒製造工という仕事です。日本古来より文化や歴史と一緒に育まれてきた日本酒づくりの技術は、途絶えることなく磨かれてきました。日本酒は春から秋にかけて製造するため体力・根気ともに必要ですが、毎年違う酒米や水を組み合わせてその年にしかできない味を追求する楽しみがあります。伝統を受け継いで自らの手で仕込んだ酒が誰かを笑顔にする、そんな素敵な職種です。
靴製造工
デキる男は足元でわかる!大人の魅力を引き出す革靴を作る仕事
革靴のデザイン設計から製造、仕上げまで全ての工程を担うのが靴製造工。特別な資格はいらないので未経験からでもチャレンジできます。工程ごとに作業が分かれていますが、経験を積むことで徐々に出来る仕事の幅が増えていき、最終的には1人で最初から最後まで手掛けられるようになるのが魅力的。革靴はビジネスの場やフォーマルの場など、社会人にとっては欠かせないアイテムです。毎日の仕事はもちろん、一世一代のイベントに臨む人々を足元から支えてみませんか?
プラスチック製品成形工
生活を支える製品をこだわりの品質で生産する
ペットボトルやスマートフォンのボディ部分、コンタクトレンズなど日常生活で欠かせない存在となったプラスチック製品。プラスチック製品成形工は、機械を使ってそれらプラスチック製品を生み出す仕事です。
良品が成形されるように機械の圧力や温度を調整し、複数台の機械を管理します。3~5年で1人前の技術士を目指せるので、機械操作に興味のある方におすすめです。
ガラス食器製造工
誰かの「おいしそう!」をつくる影のシェフ
ガラス食器製造工は、ガラスでできた食器を製造する職人です。手作りと全自動の大量生産の二つに分かれ、熱いガラスを成型して食器を作ります。自分の努力が誰かのお気に入りのお皿やグラスになることに、やりがいを感じる仕事です。
就職に特に必要な資格はなく、またほとんどの場合は経験不問。やる気や熱意さえあれば、誰でも立派な職人になれる職業です。
印刷機オペレーター
書籍からノベルティグッズまで!幅広いデザインに触れる仕事
厳格な専門誌から娯楽性の高い雑誌まで、暮らしに関わりの深い「紙」の印刷に関わる仕事です。最近ではDTP技術の進歩により、パソコンのデータから紙へ印刷するため、データの調整まで行う場合もあります。
自分の手でさまざまな印刷物を作成する、やりがいのある仕事といえるでしょう。
家具工
椅子・テーブル・棚など身の回りの家具を作るやりがいのある仕事
家の中で長く使われる大切な家具。家具工は、そんな暮らしに馴染み深い家具を製造する仕事です。
大手家具メーカーの場合、仕事内容は組み立てや仕上げがメインとなりますが、中小規模の工房や独立して働く場合、木材の切り出し・加工から行う場合もあります。
革製品製造工
使うほどに風合いと愛着の深まる革製品の職人
鞄や革靴、財布など、身近に使われる革製品を作る仕事です。
裁縫の少しのズレで見た目が損なわれてしまうため、妥協の許されない厳しい仕事です。しかし、美しくそして丈夫に作られた革製品は、購入者にとって一生ものとなる品物となり、それを作りあげるやりがいはこの仕事だけでしか得られません。
知られざる革製品製造の世界について、少しだけ覗いてみましょう。
たばこ製造業
世界的にも愛好家の多い嗜好品を生み出す仕事
たばこ製造業は、その名のとおりたばこを製造・販売する仕事です。1枚の葉っぱである葉たばこを加工して、ブレンドし、フィルターを挿入してチップペーパーで巻き上げるという何層もの工程を経て完成するたばこ。正社員からアルバイトまで募集している企業も多く、年齢問わず活躍できる工場が多くあります。そんなたばこ製造業の年収や将来性に迫ってみました。
ゴム製造業
日常のさまざまな場面で活躍するゴムを作る
ゴム製造業は、各種日用品やタイヤなどのゴム製品を作る仕事。機械のオペレーターから組立・検品担当まで、工程によって仕事内容が異なるのが特徴です。日用品を作る中小企業と、自動車のタイヤや各種部品を製造する大手企業の2種に分けられるのも確認しておきたいポイント。どちらも身近で、生活に欠かせない品物を製造しています。
セラミック製造工
これからの産業を支えるセラミック素材の製造工
セラミックは、陶磁器やガラスのほか、半導体や電子部品など、さまざまな製品に関わる素材。特に高純度で精製されたファインセラミックスは、スマートフォンや自動車産業に欠かせない素材として注目を集めており、さまざまな可能性を秘めた素材といえます。そんなセラミックを作る「セラミック製造工」は、主に製造・組み立て・検品の3種類に分けられます。それぞれについて詳しくご説明します。
メッキ工
最先端技術の分野からも注目される仕事
メッキ工の仕事は、製品に使われる部品やパーツにメッキを施すこと。単純にメッキ液につけるだけでなく、酸浸漬や脱脂、こまめな水洗作業など、細かい工程でメッキは施されます。
見栄えをよくするだけでなく、製品の品質や機能性を高める奥深い仕事。そんなメッキ工の仕事について詳しく見ていきましょう。
陶磁器製造工
工芸品だけじゃない!工場で作られる陶磁器の製造工
陶磁器と聞くと、多くの人は地方で売られている伝統工芸品を思い浮かべるはず。しかし陶磁器はさまざまな種類があり、お皿やコップなどを大規模に作る工場も存在します。
そこで、陶磁器を作る工場で働く場合の情報を調査。陶磁器製造工の仕事内容や年収など、気になる情報を細かくまとめています。
楽器製造業
アーティストの要望に応える繊細なお仕事
管楽器・弦楽器、打楽器など、ジャンルごとにさまざまな楽器を製作する楽器製造業の職人。仕事内容や年収、将来性など、気になる情報についてまとめました。
曖昧な気持ちで働けるほど楽な業界ではありませんが、その分やりがいも感じられる奥の深いお仕事。その魅力について詳しく解説いたします。
マシンオペレーター
コツコツと集中して、製品生産を管理するプロフェッショナル
オートメーション化が進む現代において、欠かせない職業のマシンオペレーター。
その名のとおり、機械を操作するだけと思われがちですが、じつは製品制作において機械の微調整や、製品の品質管理なども行っています。