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メッキ工

メッキと聞くと、多くの人は製品の見た目を綺麗にすることだと考えるはず。

しかし、実はメッキには見た目の向上だけでなく、サビによる腐食や薬品の耐食性の向上・電気を通しやすくする導電性の向上など、さまざまな役割があるのです。

今回はそんな奥深いメッキを施すメッキ工について解説します。

メッキ工の仕事内容

メッキ工の仕事は、主にメッキ処理作業・研磨作業・検査、包装作業の3つに分けられます。それぞれの作業内容について詳しくご説明します。

メッキ処理作業

メッキ処理作業の主な流れは以下の通りです。

  1. 製品を固定し電流を流す治具(じぐ)と呼ばれる器具の装着
  2. 製品にメッキを密着させるための脱脂(だっし)作業
  3. 脱脂液を取り除く水洗作業
  4. メッキをつきやすくするため硫酸や塩酸に漬ける酸浸漬(しんせき)作業
  5. 製品表面の細かいチリやスケールの電解脱脂(仕上げ脱脂)
  6. 表面の酸化膜を取り除き、メッキをつきやすくさせる酸活性処理
  7. 薬液を取り除く水洗作業
  8. メッキ液につけるメッキ加工
  9. 薬液を取り除く水洗作業
  10. エアージェットや乾燥炉を使った乾燥作業

メッキの仕上がり具合は、脱脂や各工程ごとの水洗作業など、製品にメッキをつけるまでの前処理にかかっています。加工指示書に従い、メッキの厚みや製品の用途ごとに作業内容も微妙に異なるため、経験と技術が要求される仕事です。

現在では機械化によってマシンが自動で各工程を行う工場が増えており、マシンオペレーターの求人も見られます。業務内容は、主に材料のセッティングや機械操作を担当します。

研磨作業

研磨作業は、メッキ処理の前後に行なう作業です。メッキ前に行う場合、メッキを施す製品表面の古いメッキをはがすため、またはメッキの密着性を高めるために行います。メッキ後に施す場合は、メッキ処理後の仕上げとして行なわれるのです。

研磨作業では、主に「バフ研磨」と呼ばれる研磨方法が用いられます。

検査・包装

メッキ検査では、自分の目で状態を調べるほか、工場によっては専用の機器を使った膜厚(まくあつ)測定を行います。メッキの状態に問題がなければ、箱や袋に詰める包装作業を行い、伝票をつけて作業は完了となります。

年収

働く工場によって異なりますが、資格を持っていない高卒の人の場合、年収はおよそ300万円。月給に換算すると約16万円です。大卒の場合は年収約400万円で、月20万円が得られます。

有資格者だと給与が高くなる場合も。めっき技能検定1級を取得している人だと、年収が800万円、月給50万円が得られることもあります。

将来性

メッキ加工は製品の性能や耐久性、審美性を高めるために必要な作業。今後もメッキ加工自体の需要が下がることはないでしょう。

しかし、近年では製品の製造拠点が海外に移ってしまったことで、国内工場での需要の縮小が問題となっています。また、ロボット技術の発達による無人化も懸念材料です。

とはいえ、将来性が全くないというわけではありません。海外でのメッキは装飾目的の汎用メッキが多いため、超微細部品へのメッキのような先端技術を用いる仕事の場合、需要の拡大が見込まれます。工場の将来的な無人化といった問題もまだまだ先のことといえます。現在でも重要な作業は必ず人の手で行われている点から見ても、メッキ工の需要は完全になくなることはないでしょう。

メッキ工になるには

メッキ工になるために必須となる資格・経験・知識はありません。未経験者でも採用してくれる工場であれば、求人に応募してすぐに働くこともできるでしょう。

ただし、知識や資格は持っているに越したことはありません。工業系の高校や専門学校を卒業していれば、大手の工場でも採用されやすくなります。資格に関しては、電気メッキ技能試験を始めとしたメッキに関わる資格の取得がおすすめ。資格手当によって給与がアップする可能性もあるのです。

他にも、メッキ工になるには体力や忍耐力も必要です。工場内は高温多湿であり、長時間作業をするので、体力に自信のない人だと負担の大きい仕事といえます。しかし、忍耐力を持って仕事を続け、作業に慣れてくれば体力も自然と身につき、徐々に働きやすくなるでしょう。

将来の最先端技術に欠かせない仕事

メッキ工の仕事は一見して地味ですが、実は最先端技術の分野で需要のある、重要な仕事ともいえます。

年々小型・薄型化になる家電製品への加工や、ロボットへの動作用配線、宇宙ステーションの反射炉、CO²削減のため注目される燃料電池など、最先端技術に関わる機器には高精度のメッキ技術が必要とされます。

技術の発展には基盤となる技術の高度化が不可欠。メッキ工は、そんな最先端技術を支える裏方のようなお仕事なのかもしれません。

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