歯科技工士
歯科技工士は、歯科治療で必要と詰め物や被せ物、インプラントなどを作成する職業です。一人一人の患者さんによって歯の形が異なるので、医師の指示通りに歯科技工物を作成する、高度な技術を要する仕事です。
一般的に表立って作業をするわけではありませんが、気持ちよく食事をしたり、歯の健康を維持したりするために貴重な働きをしています。ここでは、歯科技工士の仕事内容や平均的な年収、将来性や歯科技工士になるために行うべきことをご紹介します。
取材協力:三陽工業株式会社
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- 三陽工業社員インタビュー
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歯科技工士の本音・口コミ
歯科技工士の良い口コミ
口腔内で装着された制作物を見て満足したり、患者さんが喜んでくれる姿を見たりすると仕事をしていて良かったと感じます。実力をつけるとドクターや歯科衛生士からも信頼してもらえ、良い関係を保てます。歯科医院の中で働くことになるので、女性スタッフやドクターとの関係性を保つことは必要です。もちろんまず実力がなければ話になりません。歯科技工士の実力があるならば、不適合も少なくなりドクターからの信頼を得ることができます。スタッフやドクター、さらにはスタッフを良い人間関係を保つためには努力が必要です。しかし良い関係を保っているなら、達成感を感じさせてくれる仕事です。
歯科技工士の悪い口コミ
エアコンの効いた部屋の中で仕事ができるという利点があリますが、給料が低いところでは残業代込みになっていたり、歩合給にされてしまったりと待遇面で不満が残ってしまうケースがあります。歩合で作業をしていると、一時的に多く感じるのですが、年間を通して考えると休日が多いと給料が低くなったり、歩合では稼ぎにくいポイント設定になっていたりします。国家資格があるとはいえ離職率が高い職業なので、働く前によく考えることが必要ですね。
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歯科技工士の仕事内容
歯科技工士が行う主な仕事は、歯科医師の指示にしたがって歯科技工物を制作することです。歯科技工物の中には保険診療で利用する詰め物や入れ歯、また自由診療で利用するインプラントなどが含まれます。
例えば、歯が欠けてしまった所に金属や強化プラスチックなどでインレー(詰め物)を作成して、欠けた部分に装着します。場合によってはクラウン(被せ物)を作成し、欠けた部分が多いところをカバーしたりもします。他にも入れ歯など、歯医者で作るものを造るのはは大抵歯科技工士の仕事です。人の印象や外観を左右することもあるものなので、口に入れたときに不自然にならないよう、患者さんの口の形や歯の形に合わせてオーダーメイドで作るのが特徴と言えるでしょう。
近年では歯科技工のデジタル化が加速しており、CADやCAMで歯科技工物を作成することもあります。それはスキャンで模型を読み取り、コンピュータでデザインしてから歯科技工物を製作するシステムです。保険適用の技工物も作成することもあるので、デジタルの知識や取り扱いの習得も必要です。
スポーツを行う人向けに、マウスガードを製作することもあります。パフォーマンス向上に効果があるとされているので、歯型とかみ合わせに合うようにマウスガードを製作するのも歯科技工士の仕事です。
年収
歯科技工士の平均的な年収は約400万円です。技工所などに就職すると、月給の目安は15万円から17万円ほどで、医療系の専門職であることを考えると給与面では少し物足りないと思う方も多いかもしれません。
歯科技工士として技術を積み重ねていくと、年収が上がっていくことは期待できますが、大幅にアップさせることは難しいでしょう。年齢とともに経験と技術が上がっていくことで、年収の上昇もみてえてきます。しかし若いうちは年収が低いことが予想されます。
将来性
歯科医師が過剰であるという現状と相反して、歯科技工士はなり手が少なく若い世代の歯科技工士が減少しています。高齢化社会であることから、歯科技工物のニーズは高まっていますが、歯科技工士自体も高齢化しているので働き手はあまりいません。
そういった背景から歯科技工士の新卒者採用は求人数が多くなっているので、就職先に困ることはないでしょう。保険治療だけでなく見た目を重視する自由診療を希望する人も増えているので、高度な精密技工技術が必要となる治療のニーズは高いです。
輸入の安い技工物にとって変わってきたという事実はありますが、日本のレベルの高い歯科技工技術は海外でも評価されています。高い技術を身につけるなら、海外製に押されないほどのニーズがあるでしょう。
歯科技工士になるには
歯科技工士になるには歯科技工士国家試験に合格することが必要です。受験資格を得るために歯科技工士を養成する大学や専門学校に入学します。2年以上学び、所定の課程を修了すると、国家資格の受験資格が得られます。
国家資格では実技試験もあるので、知識だけでなくスキルも求められるのが特徴です。試験に合格してから、登録期間に申請すると歯科技工士として認められます。
歯科技工士の資格を取得した後に、歯科技工所に就職するか歯科医院で働くこととなります。大学病院などは就職が困難になるので、一般的には歯科技工所で腕を磨くこととなるでしょう。技術を磨いてから独立することを選択する方もおられます。
まとめ
歯科技工士は自由診療のニーズが高まるにつれて、患者に合った歯科技工物を作成することが求められます。医療関係の専門職の中では給与の面で劣りますが、求人が豊富なことから就職先に困ることはない職業でしょう。
取材協力・監修者:三陽工業株式会社
「人の無限の可能性」を原動力に、日本のものづくりの現場を元気にする
三陽工業株式会社は、1980年・昭和55年に明石市にて設立以来、ニッポンのものづくり産業の中で事業を推進し続け、現在では全国35の拠点をベースに事業を展開している企業です。
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